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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第1話:ゲオルグ・シュミット3尉の初任務
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判断は間違っているとは言えんな。 では次だ。
 なぜお前自身が敵陣に斬り込む必要があったのかを説明しろ」
 
「作戦計画通りの攻撃を継続するにせよ、撤退するにせよ、
 敵の数を減らす必要があると判断したからです。
 射撃・砲撃では効果が小さいため、近距離攻撃で敵の先鋒を叩くことが
 必要だと考えました」

「なるほどな。だが、それが必要だったとして、なぜお前自身が
 前に出る必要があったんだ」

「僕自身が分隊で最も強力な魔導師だからです」

ゲオルグが短くそう答えると、ミュンツァーはふんと鼻を鳴らした。

「それはそうだな。だが、お前の役目はなんだ?」

「僕の・・・役目?」

「そうだ。お前の役目は分隊長として分隊の指揮をとり、作戦を成功に
 導くこと。 そして、分隊員全員を無事に帰還させることのはずだ。
 功を焦って自ら敵中に飛び込むことじゃない」

「ですが・・・」

「結果として、お前が負傷し気絶したことによってB分隊の指揮系統は
 寸断された。その上、A分隊への連絡もなく撤退を開始したことにより
 A分隊は全滅に近い被害を受けた。この責任はシュミット、お前に
 帰するところが大きい」

「・・・はい」

「判ったら今後は分隊長として軽挙は慎め。いいな」

「はい」

ゲオルグは肩を落として小さく答えた。
その肩にミュンツァーが手を置く。

「とはいえだ。情報部の偵察が甘かったこともあるし、俺の指示にも
 不十分だったところはある」

「え・・・?」

ゲオルグは驚きに目を見開いてミュンツァーの顔をまじまじと見る。
その目にはミュンツァーの優しげな笑顔が映った。

「初めての実戦でこれだけ厳しい状況になったにもかかわらずよくやった。
 ゆっくり休め」
 
ミュンツァーの言葉にゲオルグの目から涙がこぼれる。

「えぐっ・・・、次は絶対に失敗しません。絶対!」

「ああ、期待してるよ」

制服の袖であふれ出る涙をぬぐうゲオルグの頭をミュンツァーは
優しくポンポンと叩いた。





翌日。
作戦で殉職した魔導師たちの葬儀が艦内で行われることとなった。
乗組員全員が正装に身を包み式場にずらっと並んでいる。
艦長のグライフ提督以下、階級順に献花が行われていく。

ゲオルグは、魔導師隊の分隊長としてミュンツァーの次に献花に立つこと
となった。
祭壇の前まで歩いて行くと正面には殉職した全員の遺影が飾られている。
ゲオルグはその中の1枚、自分よりもかなり年長にもかかわらず自分を
支えてくれたハインツの写真に目を向ける。

(曹長・・・僕はあなたのおかげで命を長らえることができました。
 なのに、僕の失敗のために曹長
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