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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第1話:ゲオルグ・シュミット3尉の初任務
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 事前の計画通り、射撃系の魔法で攻撃して敵の混乱を誘います。
 無駄な攻撃は避け、しっかり狙って確実に当てるようにしてください。
 しばらくしたら、A分隊が反対側から突入します。
 同士討ちにならないように注意してくださいね」
 
ゲオルグの指示に分隊の全員が頷く。

「では、攻撃開始!」

ゲオルグの命令と同時に全員が岩陰から身を乗り出して敵に向かって
攻撃を放ち始める。

(いいぞ。思いがけない攻撃を受けて敵は混乱してる。
 この機に少しでも敵の数を減らしてA分隊を楽にしてあげなきゃ)
 
その時、奥から敵の増援が姿を現し、ゲオルグ達が隠れている岩陰に向かって
砲撃を加えてくる。
瞬く間に岩が砕け飛び、分隊員を守る壁は無くなる。

「もっとよく狙ってください。無駄弾を撃っている余裕はありませんよ!」

「ですけど分隊長! こう敵の攻撃が強くては・・・グワッ!」

ゲオルグの隣にいた1士が話している最中に敵に撃たれて吹き飛ばされる。
その間にも続々と敵は増えていく。

(これは・・・事前の情報よりも組織の規模が大きいのか。
 このままじゃ・・・やられる!)

ゲオルグはキッと敵の方を睨みつけると、ハインツの方に目を向ける。

「曹長! これから敵の数を減らします。 近距離型の魔導師数名を連れて
 僕に続いてください。いいですね?」
 
「ちょっ! 危険です、分隊長!」

ハインツは飛び出していくゲオルグを止めようと手を伸ばすが、
後少しのところで届かず、その指は空を切る。

「ちっ、焦りやがって! ミュンスターにクリーグ、俺に続け!
 分隊長を助けるぞ!」

ハインツに声をかけられた2人の1士が慌てて頷く。
それを確認して、ハインツはデバイスを構えて飛び出していく。

(これだから子供ってヤツは・・・。 いくら頭がキレてもこれじゃあな)

心の中でゲオルグに対して悪態をつきながら、ハインツはゲオルグを追う。
一方、そのゲオルグは味方に向かって砲撃する敵の目前に迫っていた。

(いくぞぉ。これが僕のチカラだっ!)

ゲオルグは地面を蹴って飛び上がると、先頭にいた敵の魔導師に
魔力の刃を振りおろす。
着地したゲオルグは、返す刃で先ほど斬った敵の隣に居た魔導師を
横殴りに斬りつけると、前へと進みながら次々に敵を斬り捨てていく。

(す、すげぇ。あれで陸戦Bランクかよ・・・)

ゲオルグを追ってきたハインツは、自分と同じBランクのはずの
ゲオルグの戦いぶりに目を見開く。

「ハインツ曹長。あれじゃ俺らの出番はないんじゃないっすか?」

「かもしれん。だがなミュンスター1士、あんな子供に最前線で戦わせといて
 俺達大の大人が後ろでぬ
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