暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第24話 目指すべきもの
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いた。

「さぁ……オレは前言通り、有効化(アクティベート)をしにいく。キリトはこの層を廻っておくか?」

 リュウキは一頻り笑った後、キリトにそう訊いていた。

「……ああ、そうだな」

 キリトは頷いた。

 だが、キリトは実は別のことも考えていたのだ。少しでも、この男との差を縮める。
 リュウキが2層の転移門を、有効化(アクティベート)している間に、……っと良からぬ事を考えていたキリトだった。
 勿論、その目を見たリュウキは大体察していた様だ。……そう言う類は鋭いのだろうか?

「まぁ……頑張れ」

 そう軽く返していた。その言葉を受け取ったキリトは、あのβ時代に嫌と言うほど味わった気持ちを再確認していた。そうこの感じは。


「やっぱり!嫌味くせえ!!!」

 
 キリトはそう叫んでいた。



「……この世界に来てさ。キリト。」

 リュウキは、第2層の空を、もうすっかり夕日は落ち……、星空の広がる空を眺めながらリュウキは言う。

「ん……?」

 キリトは、普段とは違うリュウキを見て、少し驚いていたが……そのまま聞き入っていた。

「オレは、向こうじゃ出来なかった事が出来た……ような気がする。それは、何にも変えられない事だ。……正直、感謝しているのはオレの方なんだ」

 そう言って……笑っていた。いつもの表情じゃない。
『ひょっとしたら、これがリュウキの一番 自然な素顔じゃないか?』とキリトは思っていた。

「そんな大それた事した覚えは無いさ。それに、感謝の度合いからいったら、間違いなくオレ達なんだぜ? 命を救われたんだからな。わかってないと思うが……俺ら以外のさっきの連中も」

 だから、キリトも自然にそう返した。見繕った訳じゃなく、本心の言葉を。

「………レイナやアスナ……そしてキリトにエギル。……こんなゲームだって言うのに……オレは…巡り……た………せ……だ」

 リュウキの最後の方は、掠れていて聞こえなかった。

「どうした……?」

 キリトは聞くが、それ以上リュウキは何も答えなかった。

「ははっ……。さて、オレはもう行く。アクティベートしてこの層を視て回らないとな……。また会おうキリト」

 右手を上げて横に振り、街の方へと歩いていった。

「ああ、また……な」

 キリトも同じように手を振っていた。先へと行くリュウキの背中。
 自分と同じで、そんなに大きくない。寧ろ大きさ的に言えば、小さく分類なのだが、……とても大きく感じる。

「この世界での目標か……」

 キリトは、アスナやレイナが言っていた言葉を思い出す。自分にも目指したい先は勿論あった。
 βテストの時から、ずっと思ってる事だ。……見つけた
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