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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第八十七話】
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アは向こうに行かなくて良かったのか?」

「え?――えぇ、ヒルトさんのお父様に試合の解説をしていましたので」

「うむ、セシリアちゃんの解説がわかりやすくてお父様も試合に夢中で興奮しっぱなしだったのだよ」

「うふふ、あなたはISの試合、初めて見たのよね?」

「おぅ!母さんが設計する所とかはいつも見てるがな」


腕組みしながら母さんと話す親父。

先程の深刻そうな表情は何処へやら、まあ興奮したのは本当だろう。

――ボクシングやプロレス、その他武道みたいに万人にとってはエンターテイメント的なスポーツなんだろうな…。

俺の感覚がおかしいのか、はたまた世界の感覚がずれてるのかは誰にもわからないだろう…。


「……まあとりあえず座るか、セシリア、隣座るぞ?シャルルは俺の隣に座りなよ」

「うん、そうだね」


言うや、俺とシャルルは観客席へと座った。

心なしかセシリアが座り直した時に距離が近く感じたのは気のせいではないのかもしれない。


「そろそろ土も入れ終えたようだし、未来&ラウラペアの試合か」

「……えぇ、そうですわね…」


――と、少し声のトーンが落ちたセシリアが気になり、表情をうかがうと若干苦虫を潰したような表情をしていた。


「セシリア、少しいいか?」

「え?――は、はい、何でしょうか?」

「……ラウラの事なんだが……もしアイツが謝るような事があれば許してやってくれないか?」



そう言うと、少し不機嫌そうな表情になるセシリア――無理もない、ラウラにやられて試合に出れないのもあるだろうし…。

鈴音がここに居たらグーで殴られそうな発言だしな。


「……どうしてですか?ヒルトさん、あの方が何をしたのか知っ――」

「知ってるさ、だからこそ許してやってくれないか…?俺だって彼女がしたことを許せないさ――でも――」

「でも…?」

「――罪を憎んで人を憎まずだ。ラウラだって俺達のクラスメイトで仲間なんだ。――このまま友達も出来ずに孤立状態で、彼女が依存出来るのが織斑先生だけという状況は正直クラスの仲間の為にも、彼女自身の為にもならないと思ってな、これが」


――偉そうに人に語れるほど人生は歩んでは居ないが、俺自身…どうしても彼女を放っておけない気持ちがある。

……ラウラは、寂しいんだと思う。

一度、学園の屋上で見掛けたときの表情が俺には寂しそうに見えたし……まあこれは俺の勝手な想像だから本人は否定するだろうが――。


セシリアも、俺の真剣な表情に思うところがあったのか口を開くと――。


「――わかりましたヒルトさん」

「良いのか?」

「えぇ、ですがその代わり――【条件】を言
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