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ソードアート・オンライン stylish・story
第三十七話 仮想空間と仲間
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うと怒るぜ」

リーファのネガティブな発言を遮り、シュウが少しドスの効かせた声を言い放つ。

「俺達はリーファを信じて此処までやって来たんだ。なのにお前はその信頼を裏切るつもりなのか?」

「そ、そんな事ないよ!!だってこれは仮想空間なんだし・・・」

「仮想空間だから・・・リアルじゃないから私利私欲に身を任せて、仲間を裏切れってのか?」

シュウは殺気を込めながらリーファに近づいた。リーファも何もされて良い様に眼を閉じ覚悟を決めたみたいだった。そしてリーファの目の前に立つと・・・

パチン!!

「痛っ!?」

リーファの額に軽い衝撃が走り、少し後ろに下がった。シュウがリーファにしたのは刀で切ることではなく軽い『デコピン』だった・・・

「今回はこれで許してやる。さあ・・・その会談場とやらに急ごうぜ?」

「え?え!?どう言う事なの?」

リーファはシュウに何をされたのか分からずに混乱していた。シュウはフゥと溜め息を付くとリーファに説明を始めた。

「早い話・・・俺達を甘く見るなって事だ。確かにリーファの言っていた事には一理あるかもしれねぇが俺達は仲間を見捨てる程、心は腐っちゃいねぇ。自分の事しか頭にねぇ奴はクズ呼ばわりされる・・・けどな、仲間を大切に出来ねぇ奴は・・・それ以上のクズだ!」

「俺も昔はそうだった。自分がよければそれで良いと思ってたけど、シュウとある人のお陰でそう考えるようになった。だから俺達はリーファを裏切るような事はしない!約束するよ」

「キリト君・・・シュウ君・・・」

二人の言葉が身に染みたのリーファは胸に手を当て、軽い涙を流した。

「あ、悪ぃ!少し生意気な事を言っちまった!すまねぇ!!」

「ううん。ありがとう、嬉しかったよ」

「っと少し時間を喰っちゃった。ユイ、会談場までのナビをよろしくな」

「了解です♪」

そう言うとキリトとシュウはリーファの両手を持つと身構えた。

「えっ?キリト君?シュウ君?」

「ちょっとお手を拝借」

「それと忠告だ・・・声を出すなよ?舌を噛むぜ。よ〜い・・・スタート!!」

シュウの忠告を聞いた途端にキリトとシュウはその場を一気に走り出した。

「うわああああああ!!?」

あまりの速さにリーファは悲鳴を上げるしかなかった。
その途中でモンスターに出くわしたがそれも一切無視・・・と言うよりモンスターの速さが二人の足の速さに追いつく事が出来なかったみたいだった。そして出口の明るさが見え、外に飛び出すと地面が無く、空中に飛び出た。
咄嗟の判断でキリトとシュウはそれぞれの羽を広げ、高度を保っていたがリーファも落ち着きを取り戻し、自分の羽を広げた。

「もう!!寿命が縮んだよ!!」


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