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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-13 meet again promise
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ってか知らずか、露骨に顔を背ける。
燐夜のそんな様子を見てリンディの顔に陰りが入るが、すぐに振り払ってベットの近くに備えられている椅子に腰かける。先ほどよりも距離が近くになったが、燐夜は顔を向けようともしない。痛みのせいもあるのかもしれないが、もう首ぐらいを動かす程度であれば大丈夫なはずだ。
けれども、燐夜はリンディの顔は見たくなかった。
「今更、何のようだ。この無様な姿になった俺を笑いに来たのか?」
「そんなことあるわけないじゃない。ただ、私はただあなたのことが心配だったから……」
リンディのこの言葉は心の底からの言葉だった。
本当に心の底から燐夜のことを心配して紡いだ言葉だったのだ。しかし、燐夜はそれを素直に受け取ることはしない。いや、出来ないのだ。
醜い姿になった母親に頼まれてこの手で殺し、一人生きていくためには他人の言葉なんぞ信用してはいけない。そう知ったのは一人になってすぐになってのことだ。
高町家に拾われた時もだれも信用しなかった。唯一の例外を除いて。――――そう、高町なのはである。
彼女は、自分と同じだったのだ。孤独を一人で抱えて偽りの仮面をかぶって過ごしているなのはが、燐夜と全く同じだったのだ。そんななのはであったからこそ、燐夜は自分の過去をなのはに話したのかもしれない。
「その言葉、素直に受け止められると思うか?」
「……いいえ、思わないわ。けど、いずれは素直に受け止められるようにして見せるわ」
燐夜はちらっとリンディの顔を見た。そして、すぐに目を背けた。
燐夜は思う。
――――どうして、どうしてそんな儚げな顔をするんだ……
それから二人の間に会話は無くなった。
間にあるのは沈黙だけ。二人を無音の空間が覆っていた。
それから数分もしないうちにリンディは椅子から立ち上がった。
「みんなに燐夜君が目を覚ましたことを伝えて来るね」
そう言い残して医務室から出ていった。
医務室を去っていくときのリンディの顔はとても悲しそうなもので、今にも泣きそうなものだった。
◯
あれからすぐになのはとフェイトが息を切らして医務室まで来て、燐夜に抱きついてきた。間一髪二人を留めることはできたが、もしできなければもっと怪我が悪化していただろう。
その最悪の状態を回避できたのだからよかった。
ただ、今回は二人に心配をかけ過ぎた。
人に迷惑はかけたくなかったが、今回はなのはに至っては、いきなり姿を消したりと迷惑をかけっぱなしだった。申し訳ないとは思っているが、自分の目的のために動いたのだ、後悔はしていない。それに、なのはやフェイトにあの計画のことを知られるわけにはいかない。二人が知ったら絶対
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