暁 〜小説投稿サイト〜
コシ=ファン=トゥッテ
第二幕その十三
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
わかってしまった。
「あの黒髪の方に」
「抑えてるのよ」
 隠すことはできなくなってしまっていた。
「それでもよ」
「それじゃあ私はあの栗色の髪の方で姉さんは黒髪の方で」
「何言ってるのよ、ドラベッラ」
「相手が見つかったじゃない、よかったじゃない」
「貴方にはフェランドさんがいるでしょ」
 けれどフィオルディリージはムキになって妹に言い返す。
「何を馬鹿なことを言ってるのよ」
「馬鹿なことって」
「そうじゃない。あの人達は戦場に言ったのよ」
 フィオルディリージはまだこのことを覚えていたのだ。
「それでどうしてそんなに明るいのよ」
「姉さんに七万回もキスしたい気分よ」
 しかしドラベッラの言葉は変わらない。
「本当にね」
「本当にもじゃなくて二人はね」
「けれど姉さん。戦場に行ったのよ」
 ドラベッラはこのことを姉に言うのだった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ