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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第23話 ビーター
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ァァ!!!」
喜怒哀楽の怒の感情が前面に現れる叫びだった。アバターの顔はその感情を正確に読み取り、憎悪溢れる表情になって、リュウキに叫び声をあげていた。
あたりには、恨みの声が渦巻いているが、その中でも4人は違った。
「……なぁ? あんた達、あれが本心じゃない事くらい」
「っ!!もちろんよっ…… リュウキくんは……そんな人じゃないっ」
「言われなくてもわかってますっ!」
「っ……」
エギル、レイナ、アスナ、そしてキリト。彼ら、彼女らは違っていた。
≪何もかも解ってくれていた。≫
そのやり取りは、リュウキの耳には届いていた。他の者達の憎悪が渦巻く中で、はっきりと。
「ははっ………、最初で最後だったけど。良い仲間……持ったもんだな……」
リュウキはそれだけで心が軽くなっていた。
一度手に入れられてそれを失う喪失感は……酷いものだったが。見てくれている人がいて、理解してくれている人がいる。
そんな人たちがいるからこそ、軽くなっていた。
そして、主を失った玉座の通り越し、次層へと続く扉の光の先へと入っていった。
『爺や……安心して、僕……持てたから。……大切なもの。また会えたら……、帰れたら。話をするよ。この世界の事……』
次の層へと続く光の道。
その光につつまれながら……リュウキはそう考えていた。
「リュウキ………ッ!」
キリトは、リュウキが見えなくなった後、漸く正気を取り戻し、床を殴りつけた。
……キリトは後悔をしていたんだ。
彼も……キリトもリュウキと同じコトを考えていた。だけど……自分の身に何が起こるか予測が付かない。最悪、同じプレイヤーに闇討ちされる危険性だってある。モンスターに殺されるのならまだしも、同じ境遇の人間に殺される可能性すらあるのだ。だから……直ぐに実行できなかった。
怖気づいてしまったんだ……。
何が起こるかわからないから……。ゲームに殺されるんじゃなく……同じプレイヤーに殺されるかもしれない。だから……、どうしても最後の一歩を踏み出す事が出来なかった。
そして、それを見越したように、リュウキが行った。
ディアベルの残した言葉通りに。
《皆為に》
リュウキが、バラバラになりかけた仲間達を紡いだ。怒りを一点に向ける事で、他の元テスター達に火の子が降りかからないようにもした。
初心者
(
ビギナー
)
達と元βテスター達の両方を、救ったのだ。
「ッ……。お姉ちゃん。私……ちょっと行ってくるね」
レイナは、アスナにそう言う。
「え……?」
アスナは、何を言っているのかわからなかった。ここから先は彼の言うとおり、
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