暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第23話 ビーター
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は。

 《コートオブミッドナイト》と表示されている。
 名の通り、漆黒のコートだ。

 そして、リュウキが。

 《コートオブシルバリースノウ》。雪の白と銀の色、即ち白銀。

 漆黒と白銀のコート。

 随分と対照的な色だと思えた。そして、リュウキは自身の髪の色に丁度良いな、とも思っていた。

 その時。

「お疲れ様」
「うんっ!お疲れ様!」

 アスナとレイナが近づき、そして、エギルも近づいてきた。

「見事な剣技だった。Congratulations! この勝利はアンタ達のものだ」

 勇戦を讃えに来た様だ。それを訊いて。
 
「……違うだろ? この場の全員の勝利だ。皆が抑えてくれてなければこうはいってなかった」

 リュウキはそう言い終えると、そっぽ向いた。

「ははっ……(コイツはシャイなんだ。……察してやってくれ)」

 キリトは、エギルに耳打ちする。

「あぁ。そんな感じだな。お前さんは違うのか? お前さんの剣技も素晴らしかったぜ。Congratulions」
「ま、まぁ…… 得意って訳じゃないけど……、なぁ?」

 エギルは納得したように笑っていた。キリトは自分もどちらかといえば、ネットゲームをソロでプレイする事が多かった為、そんな注目を集めたり、賞賛されたりするのは得意じゃない。……だけど、リュウキを見ていたら……まだ大丈夫だ、と思えるのだ。
 エギルもキリトが言っている意味に気づいた様だ。


 そして、その称賛の声はエギルからだけではない。


 他のプレイヤーからも上がっていた。

「いや、ほんとにすげーよ! お前ら!」
「助かったぜ!! ありがとう!!」
「そうだそうだ!よっ! 名剣士コンビッ!!」

 皆がそう拍手喝采。
 賛辞の言葉を送ってくれた。

 リュウキにとって、こんな経験は初めての事だった。

 疎まれる事は多くても、感謝されること等滅多にない。……これが純粋なゲームだったら判らな買ったけれど。 

 その時だ。

「なんでやっっ!」

 称賛の嵐の中で、響く声。  
 叫び声が……悲しい慟哭の様なものが聞こえてきた。その声の主は。

「何でディアベルはんを見殺しにしたんやっ!!」

 目に涙を溜めた……キバオウだった。
 そして、ディアベルと共に戦っていたグループも皆暗かった。当然だろう、リーダーを失ってしまったんだから。もう、二度とあう事が出来ないのだから。

「み……見殺し?」

 キリトは、聞き返す様に、呟いた。

「そうやろがっ! アンタらはBOSSの攻撃手段、しっとったんやないか!その情報があれば……ディアベルはんは死なずにすんだんや!」

 キバオウのその叫び
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