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RPG WORLD ―ろーぷれ・わーるど― 〜復讐の少年〜
一章 出会い
会議
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『――いや――のほうが―』
『バ――にを――ってる』
大人たちがアリの巣の対策を立てようとしている。
...はっきり言って僕がここにいる意味はないんだけどなぁ...。
オランドゥさんに言われたからいるんだけど。
でもまだ使ったことのないスキルの確認もしたいしなぁ...。
「ソラさんはどう思います?」
「へっ?」
そこで、急にオランドゥさんに話を振られる。
「村でクエストを出すか、という話です。 しかし、強い人を雇うとお金がかかってしまい...」
「う〜ん...別に僕一人でも行けない事はないけど...できれば、あと一人は高レベルの仲間が欲しいところだね」
こんなときに大地や、波音がいればなぁ...。
そう思い出して、少し悲しくなる。
でも、今悲しんでも仕方ない。二人だって、そうするはずだ。
「恐らく、ジャイアントアントが孵化するまで、最低でも、後5日はあるでしょう。明日一日使って、僕が外側からどんどんガードアントを削ります。二日目で一度中に入って調べてみましょう。一応非常脱出用のアイテムを持っているので、非常時はそれを使ったのちに、ここまで帰ってきて、僕がお金を出してクエストを出します。2日半立って帰ってこなかったら、僕が死んだと考えて下さい。そして早急にクエストを出してください」
僕がこの案を出すと周りがザワザワし始めた。
まぁ、当り前だろう。こんなどこの誰だかすら知らない、僕のことを信じきれるはずがない。
...でも、信じてもらわないといけないんだ!
僕は、誰にも見られないようにステータス画面を開き、そこから全財産の二分の一――50万を取り出して、机の上にドン、と置く。
「僕が死んだ場合は、このお金でクエストを出してください。恐らく、報酬がこの額なら高レベルの人も飛びつくでしょう」
「ほ、本当にいいのですか?」
男の人に聞かれる。
「ええ。もし足りないならもう少し出しますが?」
「いえいえ、足りないなんてとんでもない...!」
言わなかったが、信じてもらうならこれくらいはしなきゃね。
その後、再びザワザワと話し声。恐らく、僕が信用できるか審議しているのだろう。
と、ザワザワしていた声が止み、オランドゥさんがこっちを向く。
「では、ソラさんの案を採用してもいいですか...?」
「いいも何も、採用してほしいから意見を言ったんです。採用してほしくない案を言うバカはいません」
「それもそうですな」
そしてハハ、と笑うオランドゥさん。
「では、報酬のことなんですが...」
「ああ、いりません」
「どれくらい...ってえ!?」
今度はびっくり顔になるオランドゥさん。
...
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