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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#6 覚醒
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 アルは、モンスターの方に向き直った。

「すぐに終わらせるよ。 町の皆もみんなも心配だしね」

 モンスター達は、突然の譜術を使った事に警戒を現したのか、飛びかかる様な事はせず、気を伺っている様だ。だけど、それは好都合と言うモノだ。詠唱には少なからず時間を要するから。 

「さて……、派手にこの得体の知れない「力」を使うとこの坑道が崩れるかもしれないから……魔物(モンスター)には炎龍(モンスター)を……だ……。 サラを襲おうとしたお前達をオレは絶対に許さない……!」

 アルはモンスター達を睨みつけると共に、詠唱に入った。

「熱く滾りし獄炎、聖なる龍の姿となりて、我が敵をを喰らい尽くせ」

 アルの右腕が炎で包まれると、まるでその炎に意志が宿っているかの様に形が変わっていく。

「フレイム・ドラゴン!」

 灼熱の炎は、鋭い牙に、角に代わり、燃え盛る龍の身体となる。
 炎龍(サラマンダー)
 炎龍サラマンダーがモンスター達に襲い掛かった。


 獣は炎を怖がる。それはモンスターも例外ではない様だ。ウルフ達は、迫り来る炎龍に逃げ惑い、唯一立ち向かってきた、恐怖を感じない泥人形であるゴーレムは、とてつもない高熱に焼かれ、溶けて消え去っていった。


 これが、この世界での初めての戦いだった。



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