暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
新たなる乱入者
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「ど………」
どうしたの!?と聞こうとすると、少々焦点が合っていなかったレンの漆黒の瞳に再び光が戻り、言いかけたリーファを鋭く右手で制した。
「みんな、理由は後で言う!全力でルグルーの中に入って!」
突然怒鳴ったレンに、驚く一同。しかしカグラはにわかに表情を厳しくして頷いた。
次いで、ぐいぐいとリーファとキリトの背を押し始めた。
「ちょ、ちょっと!カグラさん!レン君は!?」
「レンは大丈夫!今はお二方が安地へと入ることが先決です!」
戸惑いの中で大声を出して問いかけたリーファの言葉に、カグラも怒鳴り返す。思わず怯んだリーファの隣で、キリトが目を鋭く尖らせた。
「………本当に大丈夫なのか?」
おそらくリーファが思っているよりもずっと多くの物を含んだその言葉に、レンは呆れるほどに不敵な笑みを幼い顔一杯に浮かべた。
「僕を誰だと思ってるの?キリトにーちゃん」
「……………………わかった」
どこか諦めたように、どこか覚悟を決めたかのように頷いたキリトはリーファに真っ直ぐな視線を向けてきた。
うぐっと詰まったリーファは、ああもう!と首を振りながら苛立たしげに言った。
「分かったわよ!行けばいいんでしょ!行けば!!」
二人の反応に満足げに頷き返したカグラ。
しかしその隣で一連のやり取りをどこか上の空で聞いていたレンは、突如苛立たしげに舌打ちすると砂利を吹き飛ばしながら体を反転させた。
「レン!?」
「ダメだ、追いつかれる。カグラは無理やりにでも二人を押し込んで!僕は後退しながら戦うから!!」
戦う気なの?と胸中で思わず思ったリーファの隣でカグラは一瞬、心配そうな顔をした後
「分かりました!ご武運を!………さぁ二人方、少し急ぎますよ」
そう言ったカグラは、走っているキリトとリーファの体をそれぞれ片手でひょいと担ぎ上げた。まるで予備動作がない。完璧に油断を突かれている。
しかしこの女性のステータスは一体どうなっているのか。プレイヤーを二人も担ぎ上げるなどということは、筋力値は相当に高いはずだ。
しかし、スピード自慢のシルフとケットシーのダッシュについて来れたのだから、敏捷値もやはり相当高いと言うことになってしまう。
───いったい、何がどうなっているの……?
ハテナマークを頭の中で躍らせながらリーファは、これまでとは比較にならないスピードで加速し始めたカグラの腕の中で悲鳴を上げた。
「い、イヤアァァァアアアアアァァァァァーァアアッハッハッハッハッハー!!!」
否、歓声を上げた。
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