8話 林道 五也side
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好きです!付き合ってください!」「お前のことが好きだったんだよ!」等相手への好意を告白し、恋人になってほしい旨を伝えるという人生トップクラスのミッションをクリアした上、相手の了承を得ることでなることができるリア充の象徴だったはずだが?
それを手に入れられるだと?
その瞬間、俺の中で忌まわしき過去が次々とフラッシュバックする。
高校時代にした告白、「あなたはきっと一時的に気が動転してるだけだよ。あなたは私よりあの2人と絡み合ってる方が絵になるもの」と断られる光景。
憧れの先輩の落とした本を拾ったらそれが所謂BL同人誌、しかもそれが俺と京介の絡みだった光景。
その同人誌を作っているサークルを京介に頼んでクラッキングしてもらい、同人誌のデータを消し飛ばしてもらった後、京介から差し出されたお土産と言う名の顧客リストに校内の7割の女子の名前があった光景。
それら全部が高校一年の時にあり、絶望しながら過ごした高校生活。
こんな世の中で彼女を手に入れられるだと?
ふ ざ け る な
「貴様は俺の逆鱗に触れた! 覚悟しろ!!」
武藤の返事も待たずわずかな距離を飛ぶように詰め、拳を大きく振りかぶった。
全てを────そう、この拳に全てをのせる。
「これが17年(年齢=彼女いない歴)の重さだぁぁああああああ!!」
「ぶげらぁぁあああ!」
拳は吸い込まれるように武藤の顔面に突き刺さり、運動エネルギーを余すことなく伝えその体を大きく吹き飛ばした。
一度二度とバウンドした武藤はそのままピクリとも動かなくなる。
それを確認した俺は服に付いた埃を払い、武藤に攻撃したことによって溜まったTPを使い、回復してから一言。
「勝った……でも何か虚しいな………」
心の傷を開いたダメージが大きかった。
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