8話 林道 五也side
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のに知ってるの?」
「そ、そそれは俺が見た目は子供中身は大人だからッスよ」
お前はどこの名探偵だ。
「むーっ! 嘘はいけないの!」
「いや、嘘っていうかその………えっと」
「日本の法律が許してくれなくても私はお兄ちゃんの味方だから」
「美由希頼むから話を聞いてくれ!」
何というカオス。
そんな病院へと向かう平穏な1ページだった。
目的地の病院にはさほど時間もかからずつくことができた。
運のいいことに鍵を閉め忘れたのか窓から病室に侵入することもできた。
ここまではいい、いやよかった、問題は目の前にある。
病室は個室なのだろう1つだけのベッド、おそらくは高町家の母親であろう女性がベッドにもたれかかり眠っている。
そしてそのベッドの上、当たり前だがそこに件の人物はいた。
体をほぼ完全に覆い尽くす包帯、名前は知らないが口に当てられた呼吸を補助するためであろう器具、わざわざ設置された心電図。
素人目にも重傷だとわかる、この人を客観的に見て生きることができるか死んでしまうか聞かれればハッキリ言って後者を選ぶだろう。
だが本人を実際に目の前にしている今は、そんな印象は微塵も感じない。
包帯の切れ目から覗く目はこちらを見据え、前世では荒事とは無縁の人生を送ってきた俺ですらわかるほどに敵意をむき出しにしている。
情けないが正直に言って体が動かない、冷や汗が身体中から吹き出す。
しばらく硬直していたがその重圧がふっとゆるむ。
男の視線を追うとそこにはちょうど高町3兄姉+αが窓から姿を現したからだった。
4人は見つからない内にとさっさと中に入る。
「お父さ」
なのはが喋ろうとするがそれを手で制する。
あまり長々と話をしている暇はない、さっさと用件をすませよう。
件の人物に手をかざす。
「光よ集え、全治の輝きを持ちて、彼の者を救え、キュア」
その瞬間、高町父の体が光に包まれそれが体の中に吸い込まれるように消える。
高町父が驚いたように目を見開いたのが見えた、だがそれ以上の変化はなく高町父が体を起こすことはない。
「(おい、どういうことだ)」
「(怪我が酷すぎて一回で直らなかっただけだ)」
高町兄の言葉を適当にいなし、続けて何度も術をかける。
TPの問題から徐々にかける回復魔法のランクが下がってきた頃、ようやく体を動かすことができるようになった高町父がゆっくりとだが体を起こした。
そして自分の体に起きた現象が信じられないかのように体を軽く動かしている。
もう問題なさそうだ、そう思いなのはを制していた手をどけ自身の体も横にどく。
とはいえ横目で確認したとこ、もうすでになのはの目には父親しか映ってない以上意味
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