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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第二十九話
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水野の言葉にエルザは驚愕した。

「この事は軍機ですので誰にも喋らないで下さい」

「……行くのですか?」

「……はい」

「お願いです。生きて……生きて帰ってきて下さいッ!!」

 エルザはそう言って水野に抱きついた。対する水野もエルザを抱き締める。

「……そういう事か……」

「……水野を外しますか?」

 外では樹と片瀬が聞き耳を立てて聞いていた。何か怪しいと思った二人が尾行していたのだ。

「いや、外しても水野は言うことを聞かん。行かせるよ」

「まぁ……偵察だけですからねぇ」

 片瀬はそう言った。そして明朝0530に第三偵察隊は案内人であるヤオと共にアルヌス基地を出発したのであった。







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