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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第二章 『過去と記憶』 ‐断片‐
第29話 『始動』
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った。

後に聞いた話だが、その時の様子は地元のゲーセンでは伝説になったらしい。
『化け物クラスの男女の2人組みがゲーセンで一方的に無双している。 何度も多くの人間がその2人に挑んだが、誰も勝てなかった そしてその2人のタッグは滅多に現れないまるで伝説の存在』
等と、そんな噂が流れて、それが伝説に昇華したとかなんとか。


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とうとうこの日が来てしまった。楽しみにしていて、だけど恐れていたこの日が。

俺とアリアは恐らく頭の中ではダイナミックなダース・ベイダーのテーマが大音量で流れているだろう。

全員参加必須の学年個人別トーナメントだとか、何か最近出回っている一夏と学年個人別トーナメントにまつわる変な噂話だとか。
後、今女子達が話しているISスーツについての話だとか、そんな事がどうでもよくなるほど、俺とアリアは今の現実に頭を抱えていた。

「ねぇユウ」
「……言うなよ、とうとう来てしまったんだ」

もう頭の中ではダース・ベイダー卿がコホーコホー言いながらテーマ曲に合わせてコーラを振りながら踊っている、そんな情景が浮かび上がる。
時期は6月初頭の終わり、そして今日は――『シャルロット』が転入してくる日だ。

事前に連絡はあった、というか弾の家での出来事があったその日の夜にアリアと部屋で本読んでたら連絡があった。
ビデオ通話で、相手はシャルロットから。

で、ビデオ通話に出て俺達は言葉を失った。
電話の先で起こっているそのカオスともいえる状況を見てしまったからだ。

キャンプファイアーらしいものを囲んで、その中にどんどん何かを投入してその周りを踊っている開発部の『へんたいたち』。
何故か地面に倒れて、白目を向いているデュノアさん。完全に疲れきって、テーブルに座りながら置かれているオードブルを食べているレオンさんとエディさん。

『やはりコジマだろう』『いや、コジマは……まずい』等と会話をしている研究員。
そして前と変わらない太陽みたいな笑顔をこちらに向けて、電話に出ているシャルロット。

それを見て俺とアリアは間違いなく同じ事を思っただろう。

『手遅れだ、これ』

いや、だってビデオ通話で後ろの会話が丸聞こえで

『お嬢様の専用機にサテライトキャノンを積もう』
『いや、それなら日本の倉橋重工を見習って巨大パイルバンカーも捨てがたい、ドリルもいいな』
『なぁ、私考えたんだけど主任砲とかどうよ? 私主任で、私が作るから主任砲。シャルロット嬢の専用機に積もうぜ、急ピッチで作るから というかもう作ってある』
『ならISビットもいりますよね? 今すぐ拡張領域に搭載する
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