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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第111話:制圧作戦
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を振り返ると、安心したのか大きく息をついた。

「なんや、ゲオルグくんか・・・。敵かと思ってびっくりしたっちゅうねん」

「そりゃ悪かったな。 それより、さっさと突入作戦の検討を始めよう」

「そやね。ほんなら・・・全員集合や」

はやてがそう言って全員を呼び集めると、フォワード隊の全員が集まってきた。

「これからゲオルグくんにテログループが潜伏する洞窟の状況を
 説明してもらうで。そのあとで作戦について協議するからよう聞いといてや」

はやての言葉に全員が頷く。
俺は洞窟内部の地図を示しながら、テロリストの人数や連中が保有している
武器について説明していく。
俺が説明を終えると、全員が洞窟の地図を真剣な表情で見つめていた。

「で、作戦はどーすんだ?」

沈黙を破ったのはヴィータだった。

「それをこれからみんなで相談して決めようと思うんよ。
 そやから、みんな活発に意見を出してや」

はやてがそう言うと、最初に口を開いたのはなのはだった。

「とりあえず、2つの入り口の両方をきちんと押さえないと
 逃げられちゃうよね。 だから、2つのチームを作って
 それぞれの入り口から突入するのがいいんじゃないかな」

「それはそうだろうが、実際に2つのチームを同時に突入させれば
 少なからずこちらも混乱するだろう。まして、中央のテロリストがいる
 区画への突入口はほぼ正対しているから、砲撃は使いづらくなる。
 万全を期するなら、同時突入は避けるべきだと思うが」

なのはの意見に対して異論を唱えたのはシグナムだった。

「じゃあ、シグナムには案があるんですか?」

フェイトが尋ねると、シグナムはグッと言葉に詰まってから首を横に振り、
再び全員が黙りこんでしまう。
俺が全員の顔を順番に眺めていくと、何かを言おうとしている
キャロが目にとまった。

「キャロ、何か意見があるんじゃないのか?」

俺がそう言うと、全員がキャロの方に目を向ける。
キャロはその目線に気圧され、うつむいてしまう。

「キャロ。何かあるなら言った方がいいよ」

「え・・・? うん、そうだね、エリオくん」

エリオに励まされたキャロは意を決したように頷き、おずおずと口を開く。

「あの・・・、罠を仕掛けてその罠に追い込むような作戦には
 できないでしょうか?」

「罠・・・か。具体的にはどうするのだ?」

「えっ・・・と、例えば片方の入り口を固めて、別のチームがもう片方の
 入り口から突入するとかはどうでしょう?」

シグナムに問われ、キャロは時折詰まりながらも自分なりの作戦案を提示する。

「待て。それでは、突入したチームが挟撃される可能性があるぞ」

「あっ・・
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