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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第111話:制圧作戦
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俺はポケットから携帯端末を取り出すと、現在地をマークして洞窟の中に戻る。
来た道をシンクレアのところまで戻ると、シンクレアの肩をたたいて
ついてくるように促す。
再び洞窟を奥へと進んで先ほど見つけた出口から外に出ると、
俺は大きく息を吐いた。

「もうひとつ出口があったんですね。こっちも押さえないといけませんね」

後ろから俺の後についてきたシンクレアの声が聞こえてくる。

「そうだな。ま、これでとるべき情報は取りきっただろ。はやてに連絡するぞ」

「隊舎には戻らなくていいんですか?」

「ここで連中の動きを監視しなきゃならんだろ」

「それもそうですね。じゃあ、こっちの出口は俺が見てますから
 ゲオルグさんは最初の入口を押さえてください。何かあったら
 通信を入れますから」

「いいだろう。 だけど、くれぐれも無茶はすんなよ」

「言われるまでもないですよ」

俺はシンクレアと別れると、最初に入った入り口のところまで戻り、
そこではやてに連絡をとることにした。

『はいはい・・・八神ですけど』

通信がつながると、制服のジャケットを脱いだはやての眠そうな顔が映った。
まだ空は真っ暗な時間だから無理もないだろう。

「こんな時間にすまない。 今、テログループが潜伏する洞窟の調査を
 終えたところだ」

『ん!? ゲオルグくんかいな!』

そう言ったはやての目がグッと見開かれる。
画面の中のはやては自分の顔をパンと両手で叩く。

『ゴメン、寝ぼけとった。 で、首尾はどないなん?』

「上々。洞窟の構造も把握できたし、武器の類の場所も確認できた」

俺がそう言うとはやてはホッとしたように大きく息を吐き出す。

『そらよかった。ほんならすぐにでも突入作戦をはじめよか』

「大丈夫か? フォワード連中も寝てるだろ」

『ええって。 すぐに緊急招集かけるから30分で出られるよ』

「了解。じゃあ、これから送るポイントにヘリから降下してくれ。
 作戦については現地で相談しよう」

『わかったわ。ほんなら後で』

はやてはそう言って通信を切った。





1時間後、俺の指定したポイントの上空にヘリがやってきた。
後部ハッチが開くと、はやてを先頭にフォワード隊の面々が
次々と降下してくる。
全員の降下が終わると、ヘリは隊舎の方向へと去って行った。
降下の様子を少し離れたところから見ていた俺は、
降下を終えたはやて達のもとへと歩いて行く。
はやて達は、俺を探しているのか周囲をきょろきょろと見回している。

「よう、お疲れ」

「ひゃうっ!」

俺がはやての肩に触れながら声をかけると、はやては軽く悲鳴を上げた。
はやては俺の方
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