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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第111話:制圧作戦
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、道幅が狭くなって勾配もきつくなってくる。
やがて、道の舗装がなくなったところでシンクレアは車を止めた。

「ここからは歩きですね」

「そうだな」

俺とシンクレアは車を降りると携帯端末のナビを頼りに
目的地に向かって歩き出した。
地面は数日前に降った雨の影響なのか、少しぬかるんでいる。
シンクレアが俺の少し前を歩き、前方の様子をうかがいながら進んで行く。
俺は側方と後方の警戒をしながら、シンクレアのあとに続いて進む。
30分ほど暗闇の中を進んでいくと、シンクレアの足が止まった。
俺はシンクレアのそばまで行くと、小声でシンクレアに話しかける。

「どうした?」

「目的地ですよ。 あそこが洞窟の入り口ですね」

シンクレアが指差す先には、一見すると岩の割れ目のように見える
洞窟の入り口が見えた。

「あれか・・・。この辺にセンサーの類はあるか?」

「ちょっと待ってください」

シンクレアは片手を俺に向けてかざすようにして俺を制すると、
携帯端末を操作し始める。
数分あって、シンクレアが俺の方に顔を向ける。

「いくつかセンサー類が見つかりましたけど、魔力探知系ばかりですね。
 魔力放出を抑えて、魔法を使わなければ難なくクリアできます」

「了解。じゃあ突っ込むか」

「そうですね。行きましょう」

2人で頷き合うと、洞窟の入り口に向かってゆっくりと歩を進める。
足音を立てないように足を運ぶのだが、足元がぬかるんでいるせいか
足を下ろすたびに、ピチャピチャと小さな音がする。
洞窟のすぐ脇まで来ると、俺とシンクレアは入り口の両脇に立ち、
そっと中を覗き込む。
中は明かりも物音もなく、その様子をうかがい知ることは出来ない。
俺は心の中で舌打ちすると、腰に下げたケースから暗視スコープをとりだした。
暗視スコープを装着して、改めて洞窟の中を覗き込む。
岩がむき出しになった洞窟の内壁は見えるようになったが、
見張りなどは見当たらない。

俺はシンクレアに"先に中に入る"のサインを出す。
俺と同じく暗視スコープをつけたシンクレアが俺のサインに頷くのを確認すると
俺は腰をかがめて洞窟の中に入っていく。
洞窟の内壁に沿って進んでいくと、先にわずかな明かりが見えてきた。
反対側の壁に沿って進んでいるシンクレアの方に目を向けると、
シンクレアも俺の方に顔を向けていた。

"慎重に進むぞ、音を立てるな"

"了解"

ハンドサインでシンクレアと連絡を取り合うと、再び足を前に進める。
拳大の石がところどころに転がっている足元に注意しながら進んでいくと、
俺の進む側の内壁が突然なくなった。
見ると立って進めるほどの横穴が開いている。
シンクレアに向かって俺の
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