十七話≪真≫
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スが端子を飛ばしてくれる。リュートも一人で聞いてて寂しいと思うし」
「……隣に行ってます」
続く言葉の余りの不憫さについ言ってしまう
眠さで目が細くなっているアイシャと隣に行くと、リュートが二段ベッドの上で一人で横になっていた
『まず、集めた情報で共有していた方がいいと思う物を出してくれ。それ以外は後で分別しておけばいい。僕達の方からは????』
「お、レイフォンじゃん。その子がか〜。で、どしたの?」
「いえ、まあ……夜も遅いので」
あはは、と笑う
嬉しげなその姿に、リュートの一人でこっちに来た姿、聞いてる姿に同情したからとは言えない
香水の匂いがきついが、レイフォンは我慢する
『特に気になるのは、僕たちが会った女性体。あれは恐らく????』
「そっかそっか。じゃ、寝るまで一緒に聞いてようぜ」
「はい」
嬉しげな声に頷き、反対側のベッドの上の段に上る
アイシャは壁側になり、そのまま横になる
「眠いだろうし、寝た方がいいよ」
「はい……。お休み……なさい」
アイシャはレイフォンの片腕を掴んだままシーツにくるまり目を閉じる
そのままさほど時間が経たないうちに穏やかな呼吸音が聞こえてくる
「寝ちゃったか……じゃ、静かにしながら聞いてようぜ」
「はい」
嬉しそうな顔で言われた言葉にレイフォンは笑顔で返す
十三歳にして気の使い方をどんどん上達させていく少年の姿が有った
ついでに、二十四歳にして十三歳に気を使われる大人の姿がそこには有った
世界を闇が染める中、一つの都市から去って行くバスが有った
その中では自身の興味から世界に出た者達が今日得た情報を話し、これからの事について話し合っていた
二つの出会いを通し、少年の未来は少しずつ少しずつ前へと進んで行った
その出会いの意味する所も分からぬままに、夜は更けていった
ついでに、二人の不憫な少年と大人の仲が一層良くなった夜だった
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