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魔法少女リリカルなのは【喜ぶべき死】
四話目
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、その時である!

「くっ…!」

なんと、武道は生きていた。しかも、傷ひとつついていない!
武道は幽霊に身を任せ、着地の衝撃を最小限にとどめている
そして、両足でしっかりと立っている

「…どういうことだ」

拳は完全に入ったはずだった。手応えもあった。だが、何故傷ひとつつていないのか
しかし、その思考が油断だった

「頼むぜ…俺の…《エスケープ・フローム・ザ・シティ》ッ!」

一瞬、ほんの一点。曹条が思考にひたった瞬間。武道は逃さなかった
曹条も気づいた。だが遅かった。
武道の幽霊、《エスケープ・フローム・ザ・シティ》は既に拳を放っていたのだ

「ッ! 《グラディス・ナイ…ッ!」

幽霊を呼ぼうとしたのか、曹条は声を上げた
しかし《エスケープ・フローム・ザ・シティ》の拳は、既に曹条に突き刺さっていた

「完璧に入ったッ! 《エスケープ・フローム・ザ・シティ》の全力の拳がッ! 勝ったッ! 第四話、完ッ!」

だが、武道は違和感を覚えた。ここで勝ってもいいのかと、勝ってしまえばこの話の目的が消えてしまうと

「その通りだぜ。ここでテメェが勝っちゃあ、僕が面白くねぇ」

「!? ば、バカな…! 拳は完璧に入ったはず? 何故生きているんだッ!」

「テメェはまだ気づかねぇのか? "テメェの腕の状態によォ〜"」

そこで武道はハッとした。そして初めて腕を見て、気づいた
自分の腕に、『第2関節』が出来ていることに

「な、なんだァ〜? こりゃ――ッ!」

「《グラディス・ナイト》。テメェの腕に、『軸』を作った」

「『軸』だと…!? き、君、いつの間にッ!」

「さらに」曹条は、その疑問に答えることなくさらに言葉を続ける

「分かったぜ…。テメェがずっと逃げてた理由がよォ!」
「テメェの幽霊は、言わば『万歩計』ッ! 走れば走るほど、その数値を、桁をッ! 大きくしていく…」
「そして、その数値分、テメェ自身への攻撃を無効にできる…。そうだろ?」

「…確かに。俺の《エスケープ・フローム・ザ・シティ》の能力は君の言った通りだ。だが」
「分かった所で何ができるッ! 分かった所でどう対処できるッ!」
「既に俺は【10000歩以上】走っている、君に【10000発以上】拳を撃てる隙など俺が見逃すものかッ!
「俺の勝利は揺るぎないッ!」

ビシィッと力強く曹条へ指をさし、自分の主張を言い切った武道
だが、彼の主張は間違えていた。決定的大きな、間違いを生んだのだ

「確かに、テメェの言う通り【10000発以上】拳を放つ隙をテメェは見逃さねぇだろうし、僕自信体力が持つ気がしない」
「だが、テメェは一つの間違いを生んでいる…」
「それは「俺の勝利は揺るぎない」ってところ
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