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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第21話 託された願い
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》それに非常に酷似していた。
 確かに、同じスキルであれば、大体は同じ軌道、形となるのだが。使用者の細剣の持ち方、そして体型等の様々な要素があり、僅かだが 違いは有る筈なのだ。

 だが、2人のそれは全く同じ。

 ……まるで、鏡写しの様に 互いの姿が重なって見える程だった。そしてその2つの剣閃は、本当に優劣をつけるのもおこがましい。

「2人とも、素人かと思っていたのに……剣先が見えない。太刀筋も全く同じ。凄まじい手錬れだ」

 キリトも2人を見て、改めて驚いていた。リュウキと同じ思いだった様だ。
 少し前まではスイッチも知らない素人だったのにだと考えていた。BOSSの取り巻き。それは通常の敵モンスターより遥かに強い。
 なのに、それをものともしていない。それもディアベルの指揮力同様に素晴らしい事だった。

 4人と言う少数のパーティは、まるでセンチネルをものともせず、次々と粉砕していったのだ。


 そして、戦いも終盤に差し掛かっていた。
 BOSSの取り巻きであるセンチネルは、3部隊が、いや キリト・アスナ・リュウキ・レイナのパーティでほぼ一掃されていた。
 それは例え、消滅し再びPoPしたとしても、すかさず、粉砕し 蹴散らしたのだ。

 それは、レイドパーティにとって、嬉しい誤算だったようで、EとF隊も前線部隊と合流し、G隊であるキリト達以外の全員がBOSSに集中できていたのだ。

 当然、削れるHPゲージの量も劇的にあがり、安定性も出てくる。

 そして、4段目のHPゲージが黄色を超え、赤く染まったその時。

「ぐるるる……がああああぁっ!!!」

 コボルトの王は、自身が持っていた武器・盾を投げ捨て、放棄したのだ。いきなり、己の武器を捨てると言う行為は、通常であれば驚き、動揺してしまうだろう。
 だが、それを見た全員は、笑っていた。
 そう……この行動も知っているからだ。

「情報どおりみたいやな……」

 前線で戦っていたキバオウも、笑っていた。これは、アルゴの攻略本にも載っていた情報であり、変わる武器に関しても知っていたのだ。

 つまり、BOSS戦ではよくある変化。最終段階であり 本当にあと一息のところまで来たのだ。

 その時、後ろから声が聞こえてきた。

「下がれ! オレが出る!!」

指揮をしていたディアベルが、前線の一番前へと出てきたのだ。

「なっ……!!」

 その行動を見てリュウキは目を見開く。今までは、まるで機械の様に正確で、逸脱せず、プロセスを組んで追い詰めていたのに、ここで歯車が狂ったと感じたからだ。そのトリガーは、ディアベルの行動にあった。

 BOSS戦は、当然だが通常の敵とは違う。

 今は変化(・・)が起きたば
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