第零章 【Origin】
二話
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っているというのに、反対に心は熱く煮えたぎっている。こんな感覚を味わうなど滅多にないだろう
ふと気づき、時計を見ればもう出発の時間までもう間もないではないか
(出来るならば話し等をしてみたかったが、この時間ではどのみち無理か。最後に良いものが見れたものだ)
「ではそろそろ時間なのでな、これにて失礼するよ。良いものを見れた」
「あ、はい。お元気で」
簡単に少女に別れを告げると歩き出す。あの少年が天剣とやらに選ばれる所まで見たかったがしょうがないだろう
カリアンはバスの停留所へと向かっていった
「技は十分。ですが剄量に不安ありといった所でしょうか」
そう、一人の女性が先ほど行われた試合に関して批評を述べた
ここは本来女王が観戦するはずの場。しかし、ここにいるのは批評を述べたばかりの女性ともう一人男性がいるのみ
彼等の名は、カナリスとカルヴァーン
グレンダンが誇る天剣授受者の二人である
「ふむ、まあふんなところであろう。ただ、何かを隠しているような違和感があったのが気にかかる」
『恐らく、それは彼が慣れない剣を使っているからだと思いますよ』
いや、正確には二人ではない。今この場にはいないが、念威端子が浮かび、天剣唯一の念威操者であるデルボネの声を伝えている
『少し調べてみたのですが、どうやら彼の流派は独特の形状を持った剣を使うらしく、その差によるものではないかと。ただ、陛下は「力を隠しているような奴をを選んでもなー」と』
「力を隠し、自らの技を封じる、か。まあ、深く詮索するものでも無いであろう。
それにしても惜しいものだな。戦いの運びといい、最後の技はカウンティアのものであろう。若すぎるが、いずれは同僚になりうるかもしれん」
「ええ、恐らくですが、剄の流れを読むことに長けているのではないかと」
「その様だな。器用なものだ。……ところで、今更ながらに聞きたいのだが、なぜ陛下はここにおられないのだ?」
ふと、気になっていたことを聞くと、カナリスは顔を伏せて口を開いた
「……陛下は『めんどい。それに、それらしいのがいたらデルボネが教えてくれるからいーじゃない』と。せめて影武者としてでも私を頼っていただきたかった」
『ええ、一応ですが、陛下は結果を既に知っています』
「確かに、定期的に行われる試合で授受者が決まることが稀だとは言え、そんなことでは困ったものだな」
余りといえばあんまりな内容に息が漏れる
「この後はどうするのだ?」
「ティグリス様が代理で出るそうです。天剣の任命が無い以上問題は無いのでは」
「そうか、ならば私はこれで失礼するとしよう」
そういい、カルヴァーンは部屋から出ていった
「『早く
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