第零章 【Origin】
二話
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でレイフォンの側頭部を刈りにくる
膝の力を抜き、受け流したままの力で体を回転して相手の足刀を避けると同時に切り掛かる
それを相手が受け止めたのを見て、相手が振り払おうとする動きにあわせて体を捻り懐に潜り込む
マズイと思ったのか咄嗟に相手は旋剄を逆方向に放ち、下がろうとするが剄の流れからそれを察知したレイフォンが同時に旋剄を放ち距離を詰める
──外力系衝剄変化 ・轟剣
振り下ろされた剣を、なんとか相手は受け止めるが受けると同時にそれは閃断となり、切り刻まれレイフォンから一瞬意識が逸れる
それを理解するとレイフォンは疾影を放ち、自身は殺剄によって気配を隠し背後に回る
見失ったレイフォンの気配が幾つも有ることに気付いた相手が全身の活剄を強化したのを見、剄の流れが薄いところに向かって攻撃を放つ
──外力系衝剄変化 ・徹し剄
名前の通り、対象の体に剄を通すことによって内臓破壊を行う技であり、広く知られているが故に防御策も知られている。だが、剄の流れが見えるレイフォンはその浸透する剄を操り、防御の薄い所にピンポイントで剄を通して衝撃を通すことで、余程の相手でない限りダメージを生むことができる
それでもなんとか威力を殺そうと前方に飛んだのは流石というべきか
しかし、そのせいで致命的な隙が出来ていた
(──これで決める!)
──外力系衝剄変化 ・餓蛇
かつて見た天剣の技を使い、自らを巻き込むように剣を回転させ、相手に向かって突っ込んだ
それを見る相手の顔は驚愕に包まれていた
それもそうだろう。剄量は自分と同じか少し上ぐらいの年下の少年に、まるで自身の行動を全て読まれたかのように圧倒され、手も足も出せずに止めの一撃を放たれているのだから
なんとか剣を体の前に回すも、触れた瞬間に弾き飛ばされ無防備な体に技を喰らい、自身の体が吹き飛ぶ感覚とともに意識がなくなっていき、負けたのだと理解した
「────」
言葉にならないとはこの事なのだろう
カリアンの家は情報貿易に特化した流易都市サントブルクの中で莫大な利益を上げる情報交易会社の経営者だ
その立場上、自都市の様々な武芸者を見てきた
相手の武芸者は間違いなく強かったのだろう
武芸が盛んなことでしられるグレンダンの中でも選ばれた一人。自都市の武芸者と比べても間違いなくトップクラスと言っても過言ではないだろう
しかし、そんな相手にレイフォンは一撃も喰らわないどころか只の一度の反撃も許さずに圧倒して見せた
(……天才というのは、いるものなのだな)
余り天才という言葉を信じないカリアンにさえ、そう思わせるだけの試合だった
理解できない程のものを見た事で背筋は冷たくな
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