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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-3 第9話
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な奴じゃない。敗北者はお前だ!!」
ハルカは最後の一撃を、セサヴァーに与える。
「“五重十文字斬り”!!」
それは今までより、力を込めた。リベンジとローラ姫のためと。
「な、私が…………負ける……………とは……!!」
セサヴァーの断末魔が聞こえる。耳を劈くような断末魔。そしてセサヴァーは倒れこみ、事切れた。
それからしばらく、不気味は程、静かな時間が続いた。
(終わったのか……僕は、勝ったのか)
ハルカは剣についた血を拭き取った。そして鞘に収めた。
ハルカは勝負、いや、決闘に勝ったのだ。見事にリベンジを果たしたのだ!

ハルカはセサヴァーの動かなくなった体を踏み越え、ローラ姫のいる牢屋へと向かった。
「ああ…………私を助けてくださったのね!」
ローラ姫は涙を流していた。それでも可愛らしさはあった。
しかし、春用のドレスはボロボロになっていた。半年の間、閉じ込められていたのである。
「ローラ姫……大丈夫ですか?」
「ええ、私は。でも、あなたの方がもっと傷ついていますわ」
ハルカは自分の体を見て苦笑いを浮かべた。いつもの事ですよ、と。
その後、ハルカは牢屋の近くに掛けている鍵を取り、牢屋の鍵を開けた。ローラ姫はあまりの感激に、ハルカに飛びついてきた。ハルカはそんなローラ姫をしっかりと受け止めた。
「ああ、すいません、私ったら……あなたが傷ついているのに……」
ローラ姫はハルカの姿を見て、反省がちに目を伏せた。
「いいんですよ。僕は平気です。それに、あなたは今までずっと辛い目に遭ってきたんでしょう?そこから抜け出せたのは本当に嬉しいことですからね」
ハルカはそういってローラ姫に微笑みかけた。体の傷の痛みはほとんど感じない。達成感と嬉しさと、安堵があった。
「まあ……。私、このまま竜王の妻になるところでした。それは……恐ろしくて、嫌でした……。ねえ、あなたの名前は何ですか?」
「僕はハルカ。ハルカ=R=ドランスフィールドです」
自然と口からフルネームが出た。なぜかはハルカ自身もわからないが、後悔はなかった。
「ハルカ様……私を城まで連れてってくださりますね?」
「ええ。でもすぐには帰しませんよ。だって、そんな姿で、城には入りづらいでしょう?あなたが生きているだけで嬉しいかもしれません。しかし…」
ローラ姫はハルカの言葉に肯いた。納得のうなずき、である。
「そうですわね。ハルカ様の言うとおり、私が帰ってくると聞いて、お父様は喜ぶでしょう。しかし、やはりこの姿では恥ずかしいのです……」
ローラ姫は顔を赤らめながら涙を拭いた。そして可愛らしい笑顔を見せた。ハルカもつられて笑う。
「だからしばらく僕の旅に付き合ってくれませんか?大丈夫。あなたは僕が守り通します」
ハルカがローラ姫と行動を共にしたいのは、ローラ姫
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