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SAO─戦士達の物語
GGO編
百二十話 導く温もり
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…リョウコウ君、君だ」
「つまり、私が狙われたのは、涼人君がギャレットさんを倒したからだったって事ですか?」
其処までは知らなかったらしい美雨がそう尋ね、菊岡は頷いた。

「そうなんだ。どうやらギャレット以外でペイルライダーの家の近くに住んでいて、鍵がキーレス式だったのはアイリこと、天松さんの家だけだったみたいでね。一応一度だけ調査に行くと、どうやらその日天松さんの家には天松さんが一人だった。だけど知っての通り……」
「あの日は旅行で、ウチ、キーレス錠の合鍵が無いから、普段掛けない普通の鍵閉めてたみたいなの……だから入れなかったったんだって」
「いやまて、お前何で自分ちなのにそれ知らなかったんだよ」
「あぁ、それは……私、小学生のころからずっとなんだけど……勝手口から家に入ってるの。それで……」
「家の鍵がその日だけパーフェクトな事になってるのに気が付かなかった?」
「うん……」
「おーい、マジかよ……」
言って、涼人は頭を抱え込んだ。

「えーっと……涼人君、大丈夫?」
「いや……なんつーか……先の引っ込むナイフのおもちゃあるだろ?あれで刺された時みてぇな、ぶつけようのない怒りがだな……」
等と訳の分からない事をのたまう涼人に苦笑して、菊岡は話を続けた。

「あぁ。それとこれは別事件とは関係ないかもしれないけど、リョウ君、君の言った通り、大会に参加していた“キョロ”。問言うプレイヤーを調べてみたんだがね」
「あぁ。どだった?」
涼人が問うと、菊岡は少し資料をよく見るように眼鏡を掛け直しながら言った。

「君の言う通りだ。確かにキョロは、最近幾つかのMMO、大体が殺伐とした雰囲気の物だが……それらで結果を出している。ちなみにBoB時のダイブ場所も……君の言う通りだ。都内のネットカフェだね」
「どーせ、防犯カメラにもフードかなんかで顔映ってねぇんだろ」
心底面倒臭そうに言った涼人だったが、それを聞いてますます菊岡は驚いたようだった。

「その通りだけど……凄いね、どうして其処まで分かるんだい?」
「別に。勘」
「えぇ……」
それ以上何も言う気がなさそうな涼人に諦めたように、菊岡は苦笑して問うのをやめた。

まぁ……単純な話だ。大会後、本戦に参加したメンバーの名簿を見て、ピンと来たのだ。
理由自体は何と言うか、凄まじくくだらない。つまり……

Ryoko

Kyoro

こういう事だ。

『ったく、からかってるつもりかってのあの馬鹿』
はぁ。と小さな溜息をついて言った涼人に気が付いたかどうかは別として菊岡が話を続ける。

「こほん……さて、そう言う訳でそれを一応今朝まで朝田さんや天松さんに護衛が付いて居たのもそれが理由だったんだけど、計画自体既に崩壊している訳だし、恐らくは金本
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