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SAO─戦士達の物語
GGO編
百二十話 導く温もり
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たように、停止した。

「えっと……あ、そう……ならまぁ……心配してもらった身で言うのも……あれ、なのかしら?」
「……おう?おう」
なんとも妙なテンポになった会話に、少しの間沈黙が降りる。

「…………」
「まぁ、納得したみてぇだし、もう良いか?」
「え?あ、えぇ」
コクリと頷く杏奈に苦笑して、涼人は話を戻す。

「そいつは結構……で、あぁ。ザザに言いたい事。の話だっけか」
「あぁ……まぁでも、今回で最後。ってわけでもないだろうからな。SAOに魂を歪められた人間は……きっと他にも居るはずだ。」
「だな……」
そうして、少し空気が暗くなる。しかし……その空気を、アスナの微笑みと声が打ち消した。

「でも……魂を救われた人だって、きっとたくさん居ると思うよ、私みたいに。SAOを……団長を擁護する訳じゃないけど……いっぱい、亡くなった訳だし……それでも私はあの二年間を否定したり後悔したり、したくないな」
そう言った明日奈を一度見てから、和人はふと美雨を見た。もしこの中で最もそれらに否定を示すとしたら彼女だと感じたからだ。そして明日奈は、その事を知らない。

しかし……和人と目の有った美雨は……意外にも、問言うべきか。微笑みながら、首を横に振った。まるで、「怒って無いよ」と言うかのように。
そうして、アスナの言葉に続くように、美幸が口を開く。

「そう……だね。私も……沢山、辛い事有ったけど……それだけじゃなかったから……」
胸の前に手を置くようにしてそう言った美幸の言葉に、頬を書いた涼人が続いた。

「まぁ……俺も今回は、美幸に助けられたとこ有るからな……あっちでお前とまた会って無かったら、アレだったかも知れねえし……向こうに居たことにも、価値は会ったのかねぇ……」
「きっとそうだよ……きっと」
涼人の言葉をしめくくるように、美羽がそう返した。一瞬驚いたように美羽の顔を見て、涼人は少し苦笑気味に微笑む。

「……あぁ」
「……?お姉ちゃんに助けて貰ったって?」
「ん?あぁそうか、お前は知らねえんだもんな」
詩乃の言葉に気が付いたように涼人は言うと、自分の本戦中、元ラフィン・コフィンの首領だった男との交戦中に、美幸がずっと涼人の手を現実で握って居たこと、その温かさがBoB内の涼人に確かに伝わり、それによってやる気の向上した涼人が力を入れた為勝てた云々。等と言ったことを、美幸の照れたように赤い顔を見ながら、あるいは涼人の少々話しにくそうな顔を見ながら聞いた後、詩乃は楽しげに笑いながら言った。

「へー……」
「「(ニコニコ)」」
「「「(ニヤニヤ)」」」
因みにニコニコしている二人は明日奈と美雨。ニヤニヤしているのは和人、里香、杏奈である。

「って、そんな事あって、
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