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虚の王
第0話

[2]次話
その部屋はまるで白いペンキで塗り潰したようにただ真っ白な空間であった。そして、そこには真っ白な空間には似合わない黒い人型の『何か』が一つポツリとある。だがどうやら黒い人型の『何か』は眠っているか気を失っているらしくピクリとも動かない。
「また、面白い魂が来たものだね〜」
 そんな男とも女とも聞こえる声が、その空間に反芻する。だが部屋にはその部屋はまるで白いペンキで塗り潰したようにただ真っ白な空間であった。そして、そこには真っ白な空間には似合わない黒い人型の『何か』が一つポツリとある。だがどうやら黒い人型の『何か』は眠っているか気を失っているらしくピクリとも動かない。
「また、面白い魂が来たものだね〜」
 そんな男とも女とも聞こえる声が、その空間に反芻する。だが部屋には黒い人型しかおらず他の者の気配はしない。
「さて、君はどうやら地獄にも天国にも冥界にも行けない魂らしいね」
 声だけが反芻する。
「君には悪いが他の世界へと行ってもらうよ」
 その声と共に白い空間は赤く染まり出す。
「それじゃあ、さようなら私の可愛い可愛い玩具」

[2]次話


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