第7話 最後は封印して終わりですよ?
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て、
勝ったかも知れない。
日常生活を送る際の生活能力。そして、身長でもやや自分の方が高い事には気付いていた美月ですが、それ以外にも一か所、女性としては割と重要な場所の勝者で有る事に気付いた美月。
但し、それ以外の部分。滑らか成る象牙の肌は柔らかく、そして、水を弾く様はその若さを象徴している。
髪の毛は烏の濡れ羽色。その髪に隠されたうなじから肩に掛けるラインは妙な色気さえ感じさせた。
それに、ハクの傍に居ると、何故だか良い香りがする。
これは、彼女自身に焚き込められた香の香り。……だと思う。
「ありがとう御座います」
割と簡単にそう答えるハク。この反応から推測すると、これは矢張り、彼女は奉仕される側の人間。
良家の御嬢様だった可能性が有るかも。
そう考えながら、美月は、大きな童女の長い髪の毛に、優しくお湯をかけ始めてやるのだった。
「ねぇ、ハクちゃん」
自らは湯船に浸かりながら、縁に腰掛け、瞳を蒼穹に向けている彼女に話し掛ける美月。
実は、面と向かって聞く事の出来ない内容を聞きたかったのだ。その為には、同じ方向に顔を向け、二人以外に誰もいないこの場は、とても相応しい。
「はい、何でしょうか、美月さん」
柔らかい、召喚した時から変わらないハクの答え。洗い髪をタオルで纏め、左肩から左鎖骨の前を通すように下に流している。
「幾つか、聞きたい事が有るんだけど、構わないかな」
召喚してから今まで、彼女、ハクに問い掛けて断られた事はない。しかし、それでも最初にそう問うて置く美月。
「はい、構いませんよ」
直接、彼女の顔は見えないけど、美月には判る。彼女は、今も春の陽光に等しい微笑みを浮かべながら、少し小首を傾げてそう答えてくれた事を。
「ハクちゃんの、両目で色の違う瞳の理由や、両手首や足首。それに、左の脇腹に有る痣について、聞いても良いかな」
自らの視線の高さ。入浴用のタオルに隠されて見えない胸の部分からは外れている為に、丁度視やすい位置に有る左脇腹の紫色に変色した痣を右目に収めながら、そう尋ねる美月。
そう。最初にこの痣を見た瞬間から、美月は妙な胸騒ぎに似た物をハクから感じていたのだ。
しかし、
「確か、ここに召喚される前。臥所に入った時にまでは、このような物は存在していなかったと思うのですが……」
しかし、ハクの答えは困惑に満ちた答えで有った。
そう言えば、ハク自身は招待状を受け取っていないとも言って居た上に、能力は持って居るが、転生者特有の雰囲気を感じさせる事もない。
そう。おっとりとして居て、かなりの育ちの良さらしき雰囲気を感じさせるが、しかし、何
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