第7話 最後は封印して終わりですよ?
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欺師の如き関西弁を操り、更に、太上老君の事を爺さん呼ばわりした挙句の宝貝の説明。
何と言うか、非常にシュールな世界と成って居るのは間違いない状況。
ただ……。
どうやら、この上空から突如降って来た掛け軸と言う物は、太上老君。つまり、李伯陽と言うこのギフトゲームを主催した人物が、ゲームの賞品を渡して来たと言う事なのでしょう。
「広さは三十メートル四方程度。その範囲内なら、真夜中の海の上に、真昼の山を再現する事さえ出来ると言われている」
但し、永久に地形を変え続ける事は出来ないけどな。タマはそう話を締め括った。
成るほど。そう考えながら紡は少し首肯く。つまり、この掛け軸を使用したら、戦闘中に自らに有利な地形を作り上げる事も可能だと言う事か。
光の国の戦士で有る以上、矢張り、光溢れる世界で戦う方が紡には有利となる。
そう考えると、自分に不利な戦場を、逆に自分に有利な地形へと強制的に入れ替える事も可能な便利なアイテムだと言う事になる。
この太極小図と言う魔法のアイテムは。
しかし……。
「それなら何故、君たちには、ゲームの賞品が渡されないんだ?」
一誠の方が代表するかのように、そう疑問を問い掛けて来た。
確かに、これは不自然。同じゲームに参加してクリアーしたのなら、同じように何らかの賞品を得た方が自然。
しかし、現実には、彼女たちにはゲームの賞品らしき物が与えられた様子はない。
「それは、私たちの賞品が、村の再建に関係するからです」
ハクが問い掛けた一誠の方を見つめず、壊された祠に向かって歩みを進めながら、そう答えた。
そして、
「理由は良く判らないんだけど、五年ほど前から、急に村に活力が無くなって、水が涸れ、大地が精気を失ったのよね」
だから、他所の世界から助っ人になる人を召喚して、村の再建を図っている所。
美月が、ハクの言葉を引き継いでそう答えた。
そのハクや美月が語った状況は、一誠や、紡の召喚されたコミュニティと同じような状況で有った。但し、美月は確か、コミュニティの名前を名乗った以上、魔王に名前を奪われるようなギフトゲームを挑まれた訳ではないと言う事。
ならば、それ以外の理由が有ると言う事なのでしょう。
この世界は、転生者たちにギフトゲームと言うゲームを繰り広げさせる為に造られた世界。ならば、神々の理由により、滅びに瀕している村が存在していたとしても不思議では有りません。
まして、その村を再建する事が、大きな意味でのギフトゲームと成って居る可能性も高いでしょうから。
その事により、スキルアップする転生者も存在するはずですから。
「つまり、その村の再建の為には、ここ。開き掛かった千引きの大岩を完
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