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私は何処から来て、何処に向かうのでしょうか?
第7話 最後は封印して終わりですよ?
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 紡と、そして一誠が、それぞれ最後の雷神を土へと還した瞬間、それは発生した。
 そう。二人の後方から発した強力な光がごつごつとした岩肌に濃い人影を一瞬だけ作り出し、そして、その影さえも直ぐに白の世界へと呑み込んで仕舞ったのだ。

「!」

 その光に思わず両の瞳を閉じて仕舞う一誠と紡。
 その瞬間! 僅かずつ動き出した千引きの大岩の向こう側に、神話時代の母親の姿が垣間見えた――――。

 その時の彼女の瞳に浮かんでいたのは、自らの夫に裏切られた哀か。
 それとも、自らが産み落とした世界への愛で有ったのであろうか?

 そうして……。

「?」

 閃光は正に一瞬。しかし、あまりにも強力な光輝で有ったが故に、明度の低いこの洞窟内では逆に視力を回復させるのに時間が掛かった。
 そう。閉じられた目蓋の裏側まで真っ白になった世界が、やがて元の明度を取り戻した事を確認した後に、ゆっくりと瞳を開けて行く紡と一誠。

 其処に確認出来たのは、

 先ず、共に雷神や冥府の毒蛇を相手に戦っていた紡と一誠の姿。
 そして、其処から視線をずらすと、最初から変わらない位置……。清浄なる(みそぎ)の空間となった結界の内側に立ち続ける美月とハク。
 その彼女たちの足元に、しっかりとした足取りで歩み寄りつつ有る白猫のタマ。

 最後は扉を破壊され、最初の時よりも更に無残な姿へと成って仕舞った小さな祠が存在するだけの空間へと回帰していた。

 そう、其処にはもう、冥府の住人たる雷神の気配はおろか、紡や一誠に対して執拗に攻撃を加えて来て居た冥府の蛇たちの姿すら消え去って居たのだ。

 その刹那。

 突如、何もない空間から降って来る二つの掛け軸。
 そして、その掛け軸が一誠と紡の両手の中にあっさりと納まった。まるで、最初から彼らの手の中に在ったと言う自然な雰囲気で。

 これは……。

 自らの手で掴み取った掛け軸。大体、横幅にして六十センチほどの掛け軸を開いてみる一誠。しかし、其処には何の絵も、そして文字すらも描かれていない、白紙の部分が存在しているだけの掛け軸で有った。
 その一誠の様子を見届けた後、同じように掛け軸を手にした紡も、開いた自らの掛け軸を覗き込んだ後、其処に同じ白紙の部分を見つけてから訝しげな表情を浮かべる。

 しかし、

「それは、太極小図と言う宝貝(パオペイ)やな」

 共に訝しげな表情を浮かべる紡と一誠に対して、彼らの手元に開かれた掛け軸を覗き込んだ白猫のタマがそう話し掛けて来た。
 そして、

「これは太上老君と言う爺さんが作った宝貝で、強く念じる事に因って空間を完全に入れ替える事が出来る宝貝」

 ……と、続ける。もう慣れたが、しかし、それでも、白猫が儲けの悪い詐
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