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中学剣道少女〜恥ずかしい穴まで身体検査〜
第1話「剣道少女、麗華」
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、その下には四人もの弟と妹がいる。小学六年生になるアキラ、三年生のアケミ、一年生のユウヤ、まだ幼稚園のショウコに父と母、麗華を含めたら合計七人で暮らしている。
 このご時勢での大家族では、当然余裕があるとは言いにくい。切羽詰った家計の中でやりくりして、なおも節約を強いられる。テレビは一日二時間までと決まっているし、風呂も何三十分以内に出るようにと決まりがある。電気やガスのつけっぱなしにも厳しく、水道の出しっぱなしももってのほかだ。
 それくらい、ギリギリの生活をしている。
 それでも大会になれば交通費を割いて応援に来てくれるのだから、中途半端な試合などできるはずがない。日々の鍛錬は決して欠かさず、みんなに勇士を見せてやらなければならなかった。
 医師の桑原拓也に呼び出しを受けたのはそんな中でのことで、断る以外の選択は全く頭になかった。
 ただ、報奨金の話だけは引っかかっている。
 それさえあれば、この切羽詰った家計への足し程度にはなっただろうか。
 そんな考え事をしながらも、麗華は庭で素振りを続ける。いくら部活での練習をこなし、男の力さえ凌駕しても、まだまだ自分に納得できない。凄腕として評されてはいるが、麗華を追い抜こうと努力する者だっていくらでもいる。慢心している暇などないのだ。
 麗華はゆっくりと目を瞑り、戦う敵をイメージする。相手がどう立ち回るかを思い描きながら足捌きを踏み、隙を見つけて面を打ち込んだ。
 こんなものでは駄目だ。
 大会には多くの強敵がいるというのに、この程度の実力ではすぐに追いつかれる。そして、きっとどこかにいるでろう自分より強い相手には追いつけない。もっと、もっと、今以上の力をつけなければいけないのだ。
 残像の出るほど素早い敵の動きをイメージし、どうにかそれを受けきってみる。防御はできるが、反撃の隙が見つからない。
 まだまだ、自分には倒せない相手がいるはずだ。
 もし信じられない強さを持ったライバルが現れた時、どれだけの力があれば渡り合えるだろう。
「姉ちゃん? そろそろご飯」
 弟のアキラに呼ばれ、麗華はようやく練習を中断する。
 一家でテーブルを囲んだ食事を取り、入浴のあとで筋力トレーニングをしてから布団に潜った
 夕食は質素な節約料理だった。
 作ってくれた母親は自分の分を少なめにし、子供達が多く食べられるように気を使っていた。
 父親は遅くまで仕事をしているので平日は顔を合わせないが、休日の疲れた顔からどれだけ働いているのかは想像できる。
 いつか、この家を楽にしてやれるだろうか。
 報奨金という言葉が頭をかすめる。
 だが、あの話はもう断った。
 これ以上気にしていても仕方がない、

 やがて麗華は眠りに落ちていき……

 その早朝、五時に起床した麗華はジャージに着
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