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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
対面青き槍兵
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イツが俺に槍を突き刺そうとするが、ギリギリのところで右に身体を傾け上手く回避した。

「ほう、少しはやるようだな。だが!」

「く!」

先程より早いスピードの突きに反応は出来たが、僅かに左脇腹を掠めた。幸い制服が斬られただけで済んだが。

不味いな。このままスピードを上げられたら、何れ反応は出来ても身体が追い付かなくなる。

そうなったら見えるビジョンは死、このままでは必ず俺はあの槍に心臓を貫かれ殺される。

死ぬ訳にはいかない。切嗣に託された事を成すまで俺は……死ぬ訳には!

「スタート(投影・開始)」

回路を開き、即座に左手に投影で刀を作り出し青タイツに構える。

「ほう、面白れーな坊主。それは魔術だな? ならてめえが七人目の可能性もあるな。だがそんな物持ったところで何分持つかな!」

再び槍を手に向かってくる青タイツ、倒せなくてもいい寧ろ逃げる為に俺は刀を構えたまま、迎え撃つ。

左右上下至る場所からくる、紅い閃光とも言える高速の突きをかする程度に全て反らす。

何とかギリギリ反応は出来る、このままの速度ならまだ何とかなる筈。

「おらおらどうした!? この程度で安心すんのは早えぞ!」

「な…………に!? がはっ!」

何がおきたのか分からなかった、いや見えていたのだが全くと言っていいほど反応出来なかった。
突如早くなった穂先の横殴りに反応出来ず、俺の右脇腹に紅いの穂先がめり込み、そのまま窓を破り外に投げ出された。

「終わりだな坊主」

青タイツが哀れんだ目で、窓から俺を見ている。何て事だ、俺は何て……

あのままの速度を常に保っていた事から、あれ以上の速度の攻撃が出来ないと早計に思い過ぎた。

それが俺の敗因の一つ、もう一つは迎撃ではなく素直に全力で逃げればよかったと言うこと。

「悪い士郎、それに切嗣俺は何も出来ずに終わるようだ」

「じゃあな」

数秒後、窓から出た青タイツの槍が俺の左胸を貫いた。…………本当にすまない切嗣に士郎。





「あららら、全くやらかしてくれるよ」

水晶玉で彩雅を見ていた管理者が、溜め息を吐きながら彩雅の無惨な姿を見て呆れている。

折角転生させたと言うのに、原作が開始した瞬間にサーヴァントにあっさり殺されてしまった。

元の記憶も経験もなくなり、力の使い方もろくに分かっていないのでは、こうなるのも当然だと思われるが。

「また死なれても困るし、さてどうしたものかな?」

うーんと考え始める管理者、そんなこと考えるのならさっさと彩雅に、記憶と経験を返しておけばよかったものを。

「しょうがないちょっと早いと思うけど」

水晶玉に数秒間手をかざすと、水晶玉が赤く発光し数分後元の水晶
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