十六話
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の良い所がありそうなので。そっちを見てから決めようと思います」
「それが良いと思います。出来るだけ高い所の方が得ですからね」
床に散らばっているのはレイフォンが手に持っているのとは別の求人だ。恐らくロクに読まれおらず、それも時給の低い物の紙が真新しいまま落ちているのが見える
最初の頃、バイトならなんでも良いみたいに思っていたレイフォンはどこに行ったのだろうか。今では自身の説得を使い、ねじ込むことも考えているような事を言いながら、少しでも給金の高い所以外目もくれていないのではと思えてしまう。確かにレイフォンの目的を考えるなら、それが正しいのだが
恐らく、床に落ちているの紙の物は、金額を見ただけで内容を見るまでもなくスルーしたのだろう
だがそれでも、知人関係の物に関しては安くても選択肢から外さないのはレイフォンらしいとも言える
((こんな影響は、受けない方がよかったんじゃないかな))
確かに、レイフォンがこんな思考になったのはバイトを通しての人間関係、社会経験に理由があるにはある
だが、高い方が良い、真っ向から潰そう、周りなど気にするな等と言って来たのは自分でもある
((変な事にならなければいいが……))
自身にも理由の一部であることをなんとなく理解しつつ、それを止めようとも特には思えない。どうなるのかの興味も多分にある。第一、レイフォンの目的の面からすれば害のない物なのだから
シンラはどこか他人事のように考えながら、良く分からない成長をしていくレイフォンを興味深く見ていた
「いっそのこと、無理に詰め込むのは止めて遊んでもいいじゃないかい?」
「え? 嫌です。バイトがありますので」
ふと、レイフォンとエリスが話しているのを見て浮かんだ考えを口に出す
そしてすぐさまレイフォンに断られた。視線を向けられてすらいない
「……はぁ。シン、あなたの暇人仲間集めは他でやって下さい」
「まったくだ。リュートやナタリア辺りでも誘えばほいほいついて行くだろうに」
リュート・バジルにナタリア・ウィード。旅団の中でも遊び好きな、言い換えればデスクワークが嫌いな二人の名前がアルウェイの口から挙げられる
「二人ならあっちの拠点に居る。関係のない者を巻きこまないでしてろ」
「いや、ナタリアを誘ったら確実にカトラスが巻き込まれると思うんだが……」
「それならいつもの事じゃないですか。何を今更。あれが彼の仕事でしょう。シンも面白がっていましたよね」
確かに、気が向いた時には良くリュートとナタリアの二人を巻き込んで遊びに行っていた。だが、そう云った時にはほぼ確実にナタリアの従兄であるカトラスが彼女に強制参加させられていたのをシンラは思い出す
そして、そんな彼が従妹からの要請に満更でも
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