暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
出会い
Trick06_ね、琴ちゃん?
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ら一度も呼ばれていなかったため、
その言葉がどこか、くすぐったくて少しだけ笑顔になった。

「うん、わかった・・」

そのまま撫でられ続ける御坂。周りも御坂がもう大丈夫だと感じた。


「こうして見ると、本当の兄妹みたいですの。」

「西折のおにーちゃん〜! ジュディにもなでなでして〜!」

白井とジュディスの言葉で御坂が今の状況を思い出した。

中学2年生にもなって頭を撫でられるこの状況はかなり恥ずかしい(御坂的に)。


すぐに信乃の手を振り払った。

「ちょ! やめてよ信乃にーちゃん! もう子供じゃないんだから!」

「その割には、されるがままでしたよ。あと、また呼び方が戻ってます」

「うるさい! どうでもいいでしょ今は!」

御坂は顔を真っ赤にして反論、信乃は何事もなかったように注意し、笑っていた。

白井、初春、佐天は信乃の過去が気になったが、今は触れない方がいいと思い、
これ以上、口には出さなかった。
何より、元気になった御坂を見て笑いがこぼれて来たのだった。

「お姉様、お顔が真っ赤ですわよ?」

「もう、御坂さんったら、ふふふ!」

「御坂さん、照れちゃって可愛いですね〜!」


周りは先程の暗い雰囲気はなくなり、御坂の照れ隠しにみんなが笑っていた。



「さて、そろそろ暗くなってくる頃ですし、解散しましょう。ジュディスちゃんは
 私が送っていきます」

締めるように西折が言ったので、5人はベンチから立ち上がり始めた。

「そうですね、もう暗くなりますし昨日の今日ですから。佐天さん、帰りましょう!」

「私達も帰りましょうか、お姉様。 あ・・結局、能力についての情報を
 聞き出せませんでしたわ・・」

白井が思い出したようにつぶやいた。


しかし、この直後に信乃の能力を見る機会がおとずれるとは
誰も思ってなかった・・







「あのガキでいいんだな」

「ああ、間違いない。あの赤い髪だし、写真と同じ顔だ」

「あのガキ連れてくるだけで大金よこすなんて、変わったやつもいるもんだぜ」


6人が帰ろうとして立ち上がる光景を、木の陰から見ている男たちがいた。

男が持っている写真に写っているのは≪氏神ジュディス≫。

「連絡は行き届いているか?」

「ああ。金になる話って聞いてすぐに集まってきやがった。あいつらをぶちのめす
 連絡は今からメールする」

「そうか、じゃ行くか・・」

男の手には金属バット。これから楽しいことをしに行く雰囲気ではない。

いや、男たちにとっては楽しいことだろう。

イライラしているときに人を殴り、それで金が入るのなら。





[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ