暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
もしも最強の剣をその手にしたら・・・?
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、ひょっとしたら犬神様は死ぬことは・・・
「・・・・・・!?」
何だこの剣。禍々しいっつうか形状があんまり剣っぽくないつうか。2メートルくらいあるし。剣なのかな、これ?・・・あ、なんか剣の使い方が頭に流れてくる。
―――え?その力って・・・犬神様を助けることが出来るんじゃ・・・
しばしの逡巡の後、私は握った剣をクレーターの前に翳した。すると剣先からビームのようなものが伸び、その先にまるでビデオやDVDの捲き戻しの様に犬神様がその姿を現す。
「ほ、本当にできた・・・」
驚いて呆けている間も巻き戻しは続き、犬神様が・・・普通の犬に戻った。そして、戻される過程で犬がお犬様になった原因は謎の青白い宝石のようなものを拾ったことが原因らしいという事に気付いた私は、巻き戻しを止めて急いでその石っころを―――叩き割った。
だって危ないじゃん。また犬神様になったら大変だし。
犬はその音に驚いて逃げてしまった。
その元気そうな様子を見送った私は、手に取った剣をまじまじと見つめる。
「”物質の存在確率を変動させる剣”、かぁ・・・・・・確かにこれなら『すべての攻撃を防げる』けどさぁ・・・あのヒト頭おかしいんじゃないの!?」
いや、おかしいに違いない。絶対他にちょうどいい感じの剣があっただろうに、あいつは私がビビる姿を想像しながらニヤニヤしてこの剣を選んだに違いない!
「何さこの超絶危険ソード!?存在確率そのものを変動させて崩壊させるとか時間誤差までいじれるとかもはや人の踏み込んでいい領域じゃないよぉぉーーー!!」
さらっとお犬様を生き返らせていたことを考えると、この剣、多分死んだ人の死亡確率を変動させて生き返らせるとか平気で出来る。神の摂理ガン無視どころか「私が神です」状態である。もうこの剣そのものがおっかない。
「もうやだぁ!こんな剣怖くて振れないよぉぉぉぉぉーーーーー!!」
人は、余りにも大きすぎる力を手に入れると萎縮する。私はこの危なっかしすぎる剣を、極力使わないことを心に決めた。
ついでに砕いた石は念のため持って行くことにした。放っておいたら危なそうだし。
〜そのころ時空管理局艦船アースラ〜
「艦長ーー!!先ほどのロストロギアに加え、さらに新しいロストロギア反応を補足しました!推定危険度S+!?」
「同場所で小規模な次元震を確認!既に発動状態にあると思われます!!」
「ああっ!艦長が余りの心労に白目を剥いている!?」
「駄目だ母さん!そっちへ渡っちゃだめだぁぁーーー!!!」
第97管理外世界は、着々と銀河の特異点化しているのであった。
〈 ̄ヽ
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