After days
挿話集
劫火を纏いし死神
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破壊していた。
「…………」
しかし、もう戦闘が始まってから随分と時間が経ったにも関わらず、HPバーは後2本残っている。スリュムヘイムのアルン浮上までの時間も幾らもないだろう。
その時、キリトが雷をまとったソードスキルを地面に暴発させ、いきなり壁際に走っていった。
「何やって……」
キリトが壁際の財宝の山から引っ張り出したのは、金槌。それをオーバースローで投げる。フレイヤさんに。
「おいっ……!?」
一連の不可解な行動に俺が戸惑っていると、それはすぐに解決した――視覚的に。
すちゃ、とその重そうな金槌を見事に片手で受け止め、しゃがみこむ。
「………ぎる………」
「ん?」
しゃがみこんだフレイヤさんが低く何かを囁く。
「……なぎる……みなぎるぞ………」
「…………はい?」
「来たか」
いつの間にか隣で腕を組みながらにやにや笑っているハンニャは既に訳知り顔だ。
「そういやお前。門の前で何か「みな……ぎるうぅぅぉぉおおオオオオオ―――!!」……って、えぇ!?」
セリフをぶった切られた俺が音源へと顔を向けると――決して誤字ではないが――フレイヤさんが膨張し、四肢は逞しい筋肉の塊へ。金槌もたちまち巨大化し、その武骨な手に握られた。そして、お顔には立派な………おヒゲ。
「ワーオ、ナイスミドルナオッサンダナ……」
「おう。気持ちは分かるが、壊れるな、旦那」
ロボットダンスのような動きでキリトのチームの平均HPバーをクリック。
1人1人の詳細なHPを表示する。
【Freyja】と表示されていたそこに現在は【Thor】とあった。
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