暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
挿話集
Calibur―聖剣―
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すかさずアスナが攻撃魔法を放つが、支援系のメイジである彼女の攻撃はあまり通らなかった。

「まったく……」

立ちふさがる黒ミノのバトルアックスを上方に弾き返し、金ミノへの突破口を開くが、後方に大きく退避していた仲間達でその隙を突けるのはスピード型のシリカ、クラインのみ。

バランス型のリーファやセイン達はもう一歩の所でその隙を突くことが出来ない。


黒ミノが体勢を立て直し、後方の2人に向かって突進するが、このパターンはもう経験済みだったので危なげなく回避出来ていた。

「ヴィレッタ、金ミノだけ狙うのは出来ないのか?」
「やれない事はないけど、この距離から《氷炎地獄(インフェルノ)》レベルの致死ダメージを与えるとなると速射は出来ないし、直線型の魔法に限られるからその間に黒ミノが立ったら終わりよ」

さらに言えばヴィレッタを軸に何時までも戦っていると、ヘイトがヴィレッタ集まり過ぎてしまうというのもある。
前線ではHPを回復させた金ミノが黒ミノと入れ替わり、またもや状況が悪くなっている。

「残る手だては……」

苦肉の策として思い付いたのは決して良策とは言えないものだったが、時間が無いのもまた事実。

「シノン、合図したら属性付きの射撃スキルで金ミノを攻撃してくれ。硬直時間は気にしなくていい」
「了解」

シノンが頷くのを確認すると、一度キリトだけ呼んで作戦を伝える。レイドリーダーは一応コイツだしな。

「みんな!!こうなったら手は1つだ。ソードスキルで畳み込むぞ!!」
「おっしゃ〜!!その言葉を待ってたぜキリの字!!」

前線でクラインがそう言うと、他の仲間達も大きく頷く。

「シリカ、カウントで《泡》頼む。――2、1、今!!」
「ピナ、バブルブレス!!」

丁度大技を繰り出そうとしていた金ミノはバブルブレスで数秒スタンして硬直する。

「ゴー!!」

号令と同時にキリトチームの面々が金ミノにソードスキルを炸裂させる。その隙を突き、俺、セイン、アルセ、ハンニャが金ミノを突破して奥の黒ミノに肉薄する。

金ミノの攻撃に参加しなかった理由は極単純。この4人はソードスキルを使わなくても十分な火力を擁するからである。
そもそも、セインの二刀、アルセの拳にソードスキルは使えない。

ハンニャも剣が《変幻自在》という特殊性ゆえ、ソードスキルを使えない剣なのだそうだ。
しかし物理攻撃力に関してこのメンバーに不足はない。

「レーヴァテイン《シェイプ・チェンジ》、《大剣(グランデ)》!!」

ハンニャが両手剣だったレーヴァテインを肩に担いで叫ぶ。すると、刀身がズン、と巨大化し視界にギリギリ収まるというレベルの巨剣と化した。

(……振れるのかよ?)

刃幅の3分の
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