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少女1人>リリカルマジカル
第三十一話 少年期M
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「おぉ、管理局の本局ってこんなに広かったのか」
『そうですね。管制施設やトレーニング用の施設などといった多様な設備。それだけでなく、局員とその家族、さらに一般人も住める居住区もあります。あとショッピングとかもできるそうですよ』
「つまり本局自体がミニタウンになっているのか」

 俺は感心しながら、辺りをきょろきょろと見渡す。本局に入るには何か手続きとかがいるんだろうか、と思っていたが普通に入ることができた。さすがに仕事場は止められるだろうけど、一般人のために解放されている区間が結構あるのだ。おかげでスムーズに目的地に向かうことができる。

 俺は副官さんから送ってもらった地図をディスプレイに映しながら歩いていく。目的地は本局でも奥の方にあり、ここは人の出入りが制限されているそうだ。一応話は通してくれているらしいので、司書さんにパスを見せれば大丈夫だと聞いたけどね。

 それにしても、仕事場があり、住む場所やお店、さらに公共施設や託児所のようなものまで設置されている。正直一個の町だと言われても違和感がない。あと本局の人はもちろん、地上本部勤めの人もここに多く住んでいるらしい。ちらほら制服を着た人とすれ違う。

 誰でも入れることに不用心だなぁ、と最初は思ったけど、こんなにも局員の人がいたら下手なことはできないよな。誰もわざわざ警察の真ん前で違反や犯罪を起こそうとは思わない。どんな走り屋でも交番の前では減速するような感じだろう。

「一般の人も結構いるんだな。お、子ども連れもいる」
『管理局のお膝元ですからね。安全面もバッチリでしょう。あとは魔導師ランクの試験や、資格類の発行手続きに来られる方もいるそうですよ』

 他にも裁判所としての役割もあるからそれ関係の相談窓口や、デートスポットとして有名な展望台もあるらしい。ちなみにこれらの情報はネットで簡単に調べられる。管理局って厳格なイメージがあったけど、市民との距離が意外に近いのだ。

 町を歩いていると、管理局員さんと会話を楽しむ姿を何回も見かける。みんな対応は丁寧だけど、突き放した感じがなくて、こう……親しみやすい雰囲気って感じだ。


「総司令官さんから教えてもらっていたけど、なんか納得したな」

 管理局は傲慢になってはならない。おじいちゃんから地上本部での説明を聞いていた時に話してくれた言葉だ。多くの世界から支持され、そして支えられている、世界を守る巨大な組織。管理局は間違いなくこの次元世界一の抑止力なのだ。

 聖王教会や他にも多くの名のある組織があるが、それでも管理局の存在を覆すことは難しい。多くの人に憧れを、畏怖を抱かれる立場にあるのだ。でもそれに奢ってしまいかねない危うさを持った立場でもある。

 だから『目』を用意したのだ。管理局のお膝
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