第三十一話 少年期M
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……そういえば、ユーノさんが無限書庫を整理したおかげで今までよりもスムーズに調べものができるようになったって設定があった気がする。それまでは1つの情報を探すのに、グループになって捜索していた。つまり現在の無限書庫は、未整理で何がどこにあるのかもわけわからんな状態であるということか。
とんでもないな、本当に。ユーノさんこの空間を整理したのか。ハイスペックすぎるだろ、フェレット司書長。
「ユーノさんが有能すぎる。あ、今うまかったんじゃね」
『ますたー行かないのですか』
「ごめん。現実逃避はここまでにして行きますか」
司書さんに再びパスを見せて、俺たちは設置されていたゲートに向かう。司書さんの説明から、このゲートは無限書庫への転送ポートらしい。自分の転移以外でとぶのは初めてなのでちょっと緊張する。司書さんから簡単な注意を聞いて、俺たちはついに目的地へと足を踏み入れた。
そして―――
「ぎゃぁああぁぁ、頭に血がのぼるゥーー!!」
『ちょッ、ますたー! 無重力なのわかっていたでしょう!?』
「いきなり空中に放り出されるとは思ってなかったわ! あ、ぐほぉッ!!」
『バランス! バランス取ってください! こう空を飛んでいる感じで』
「飛行魔法なんか覚えてるわけねぇだろ! ちくしょう、いつもふよふよ浮いているからって余裕かましやがっ…………ッうっぷ」
『駄目ですよーー!! ここ公共施設で、しかも本がいっぱいあるのですよ! 我慢して飲み込んで!』
超無茶ぶりです。
「む、無理そう…。こうなったらコーラル」
『え、なんですか』
「とりあえず一回出して、すぐにデバイスの格納スペースの中に入れれば」
『絶対嫌ですよ!! 本気でデバイスをなんだと思っていますか!?』
色々やばかったので転移で帰りました。
******
「俺、あの時はレアスキルがあって本当によかったって心から思ったよ」
『本当です』
あの痛ましい事件から数日。とりあえず対策を講じる必要があると作戦会議を行った。コーラルが言うには無重力は飛び慣れることが一番の近道らしい。飛行魔術を習得している人なら、すぐにでもバランスを保てるようだ。
飛行魔法は魔法の難易度で言うと、初級の最後ぐらいの魔法だ。習得だけならそれほど難しくないが、使いこなすとなると適正が必要らしい。俺って空を飛べるんだろうか、と母さんにさりげなく聞いてみたところ、わりとあっさり答えは出てきたけれど。
「きっと飛べるわよ。あなたぐらいの魔力量があれば、それほど難しくないと思うわ」
ぶっちゃけると、飛行魔法は魔力である程度ゴリ押しできるらしい。適正が分かれる理由の1つが魔力量だからだ。確かに原作でも空を飛んでいた
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