暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第19話 BOSS直前チュートリアルです
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
そして相手は、《レイナ》だった。
 接触は、アスナの方からだった。

「……今は、ゴメンなさい。コレが終わったら……きっと、話……出来るから。今は、今はコレに集中させて……。《お姉ちゃん》」
「ッ……」

 アスナは姉、と呼ばれるプレイヤー。そう、彼女達は姉妹だ。
 共にSAOと言う魂の牢獄に囚われた実の姉妹だった。



 アスナにとっても レイナにとっても それは、辛い思い出だった。
 
 今回の街にまで来るときに、フィールドでレイナは瀕死に近い状態になったのだ。
 HPバーが注意値(イエロー)から、危険値(レッド)へ変わっていく。

 それを目の当たりにしたアスナは、―――サァ……っと、一気に青ざめた。

―――……最愛の妹が死んでしまう。

 それを目の当たりにしたアスナは、発狂しそうになってしまったのだ。例え死んでも、ゲームに負けたくない。でも、この世界でのたった1人の家族、妹だけは失いたくなかった。
 その2つの感情が混ざりあい、混濁した。

 その日の戦闘は、無事に終える事が出来たが……、心の底で秘めていた感情が表面に出てきたのだ。もう、消える事はない。

 だからこそ、アスナは、前の街でレイナを説得しようとしたのだ。今からでも戻って《始まりの街》待つようにと。
 そこならば、死ぬような事は無く。場所も広いし物資もある程度は揃っている。困る事は無いだろう。

 だが、レイナは首を縦には触れなかった。以前アスナは、あの町で腐っていくぐらいなら死んだ方がマシだと言っていた。それをレイナも勿論聞いていたのだ。

 だから、あの日に姉妹で共に誓った事だった。『最後の最後までゲームに負けず、抗おう』と。

――……あの約束はなんだったのか、あの誓いはなんだったのか。

 だから、そのアスナの言葉に、アスナの提案にレイナは嫌がって拒否をした。姉の言う事を拒否したのは生まれてきて初めてだった。いつも、仲が良くて理想的な姉妹だったから。
 レイナはアスナと一緒に行く、と戻らない、ついて行くと言って決して譲らなかった。

 意思を曲げないそんなレイナを見て、アスナは強く叱りつけたのだ。

 そして、レイナの事を罵ってしまった。
 自分の心にも思ってもない言葉をレイナに言ってしまった。心配している事の裏返しだとは判っていても、止まらなかった。

 そして、最後に見たのは、涙を流しているレイナの姿だった。

 レイナは、アスナを押しのけて外へと飛び出していった。
 アスナは、我に還ると直ぐにレイナの追いかけたが、外にはもうレイナはおらず、探しても何処にもいなかったんだ。



 あの日から、アスナは、ずっと 後悔していた。
 なんで、あの時妹の気持ちをわかってあげ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ