第一章 グレンダン編
道化師は手の中で踊る
別れは唐突に
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なった老生体は先程までよりパワーが上がり、その上体が硬くなっていた。まぁ、だからなんだという話なのだが。
「さて、レイフォン。トドメといこうや、前のアレ、出来るよな?」
「ヘマしないでね、シキ」
まずはシキが突貫した。
変態して間もないせいか、老生体の動きは鈍かった。だからこそ、シキは頭部めがけて突貫なんていう無謀が出来た。
そして、シキは一人の分身を千人衝で作る。
その分身に刀身を持たせる。左腕がないから焔切りができないのだ、だからこそ分身を作って居合の鞘の役目をさせる。
そしてシキは思い切り引き抜き、焔切りを発動させる。
老生体の顔に縦一閃の傷が出来、そこから血が吹き出る。
シキはわざと傷口を蹴って上空に上がる。すかさず、そこにレイフォンが焔切りで同じ場所を切る。以前、二人が初めて老生体と戦った時に考案した協力剄技。
サイハーデン刀争術、焔切り・襲。
二人の焔切りは老生体の顔を縦に割る。しかし、それだけでは老生体は絶命しないのか、痛みに悶えて体を周囲の岩山にぶつける。
上空に上がったシキは刀を持ち替えて投擲の構えを取る。過剰とまで言える剄を注ぎ込み、刀身は溶け始めるが、無理やり剄を収束させた刀身を作り上げる。
レイフォンは地面に着地し、二の太刀の構えをするが、こちらも剄を過剰に注ぎ込んで、溶けた刀身の代わりに剄で作った刀身で一気に切り上げる。
「いっけぇええええええっ!!」
シキの剄を纏った刀は、真っ直ぐに飛び、老生体の身体を抉りながら進み、最後は老生体の身体の中で爆発した。
トドメはレイフォンの技であった。
サイハーデン刀争術、轟焔重ね。
紅蓮の剣と化したレイフォンの一撃は、老生体を焼き尽くしこの世から一片も残さずに消滅させた。
そして持っていた剣をその場に残しつつ退避する。爆発を危惧して退避したのだが、錬金鋼はそのまま溶けて無くなってしまった。
「やった!! シキ、僕たちやったよ!」
戦いに勝利した高揚と今まで聞いてこなかったシキの本音を聞けた嬉しさから、レイフォンは興奮を隠さずにシキに向かっていう。
だが、返事は返って来なかった。
「あ、あれ? シキ? シキー」
レイフォンは周辺を探るが、シキの気配も感じられない。
先に帰ったのか、と思っているとデルボネの端子が上空から降りてきた。
「あぁ、デルボネさん」
『お疲れ様でした。初陣にしては特異なケースでしたが、よく頑張りましたね』
デルボネは、孫にお小遣いを上げるような声でレイフォンを褒める。
レイフォンは頬を赤らめるが、嬉しかったので笑顔になったが、シキのことが気になって聞いた。
「あの、デルボネさん。シキを知りませんか? どこか行ってしまったようで」
『あら? そちらにもいないのですか?』
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