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神々の黄昏
第二幕その八
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のは何の役にも立ちはしない」
「無駄だというのか」
「そうです」
 まさにその通りだというのだ。
「その剣は鞘まで知っている」
「では余計に」
「剣の持ち主が恋慕の女に言い寄った時にはその忠実な友人ノートゥングは気楽に鞘に収まって壁にかかっていただけなのです」
「ジークフリート」
 グンターは強張った顔でジークフリートに問うてきた。
「君が彼女の言葉に弁明できなければ」
「その時は?」
「君は私の名誉を汚したことになる」
 そのことを言うのであった。

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