閑話 一
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もと違う心境が、それからくる逸る気持ちが周囲に配る配慮を無意識のうちにいつもより下にしていた
だからこそ、いつもとは違う一つの視線がクラリーベルに向けられていたが、彼女はそれに気づかなかった
戦いの前は空気の臭いが変わる。そうサヴァリスから教えられたことがあるが、それに例えるならばこの感覚は世界が変わるとでも言えばいいのだろうか?
赤いキャンバスに青い絵の具を一滴垂らすような、世界に小さなズレが出来る様な、いてはいけない異物が出来たかの様なそんな感覚。言葉に表せない、敢えて言うならば痒みになる手前の様な、五感言い表しづらいそんな違和感
「つまりあなた達は、そんな詰まらない存在なんですよ」
言いながら、手に持つ愛剣を振るい目の前の存在を切り裂く
胴を二つに切り裂かれた狼面の者は倒れ???そのまま空気に解ける様にして消えていく
ここは市街地の少し外れ。彼らの目的はであるだろう、奥ノ院に行くための機関部への入口のすぐ近くでクラリーベルは剣を振るう
振るわれるカタールをその軌道の外側に体を動かし避け、横から振るわれる昆に対し斜め前方に姿勢を低くしながら移動し、半回転して目の前の相手を斬りながらクラリーベルは姿勢を戻す
周囲に大量にいる狼面の者???狼面衆は媒介になる人物がいなければこの世界に存在できないが、ここにいない以上他の場所にでもいて、従兄であるミンスの方にでもいるのだろうと思いながら剣を振るい続ける
「イグナシスの夢想を理解出来ぬ者よ、そなたこそ詰まらぬ存在であると知れ」
「ならばその私に倒されるあなたはそれ以下でしょう? せいぜい、私の剣の露払いにでもなって下さい」
言いながら、近くにいた個体を切り裂く
???内力系活剄変化・旋剄
後ろから振るわれる剣が届くよりも速く動き、また一体を切り裂いたところで交差した双剣に受け止められ
???並びに外力系変化・轟剣
それと同時、伸びた剄の剣がその狼面集に突き刺さり、無数の閃断に切り裂かれて消え去る
(中々に数が多いですね。久しぶりだからでしょうか? まあ、縛りを入れればある程度の練習台にはなりますね)
今回クラリーベルは相手の攻撃を武器で受けず、その全てを避けた上で決めた相手から一体ずつ、尚且つその相手から出来る限り離れずに倒すといったように心がけている
初めての試みだが、そうでもしなければ直ぐに終わってしまう可能性が高いからである。実際、そのためか今回はいつもよりも時間が掛かっているし動きも多い
出来る限り小さな動きで、可能な限りギリギリに避ける。この位しなければ意味があるような相手ではない
「少しは頑張ってくださいよ?」
「是非もなし。我らが夢想
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