十四話
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「気づいていたのか、ハーレイ?」
「ま、幼馴染だし。気持ちも固まったみたいだしね」
「……ああ」
「? どうかしたんですか?」
不思議気に聞いてくるレイフォンに二人は少し楽しげに小さく笑ってしまう
「いや、特に何でもない」
「うん。なんでもないから気にしなくていいよ」
「? 分かりました。……じゃあ、そろそろ始めましょう」
にこやかな顔のまま剣を手に持って言うレイフォンに、ニーナとハーレイは笑顔のまま同時に言った
「「その前に病院に行け」」
レイフォンの右手の包帯は、既に真っ赤に染まっていた
「やあレイフォン。今日はいつもより早いね」
「ええ、その……色々あったので」
「そうか。……まあ、余り怪我はしないようにね」
いつもより早くキャラバンに戻ってきたレイフォンの右手を、そこに巻かれた包帯を目ざとく見つけたシンラが苦笑しながら注意を促す
それを受け、レイフォンはあいまいな笑みを返すしかない
「それはいいとして、今日はどこかに食べに行こう」
「いいんですか?」
「いつもエリス達と一緒に作ってくれてるんだ。今日ぐらい奢るよ。どこか良い店は知ってるかい?」
「ありがとうございます。確か、前に聞いた店が町の中に……」
今日、一人の少女の心を決めたとも知らず、レイフォンとシンラは楽しげに会話しながら街の中心へと歩いて行った
既に見慣れた道、見慣れた街並み。まだ知らない場所に人
段々と旅行者から住人に近い存在へとなりながら、彼らは日々を生きていく
その約二か月後、ニーナの受験が親にばれることになる
だがそれは、二人の預かり知らぬとこ
そして物語は本来の形とはやや異なったまま、前へと進むことになる
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