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絶唱漢女道
第二章
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 すると二人共完全にへべれけになった、もう木戸も普段の木戸ではなくなっていた、それでだった。
 頭にネクタイを巻いた格好でだ、同じく頭にネクタイを巻いて共に肩を組んで店で飲み続ける宮部にこう言ったのだった。
「よし、いいことを思いついたぞ」
「ああ、何だ?」
「この店の近くにゲイバーがあるだろ」
「ああ、あそこか」
「あそこに行こうぜ」
「そうか、あそこならな」
 宮部も酔い乱れている顔で木戸に応える。
「面白そうだな」
「だろ?それじゃあな」
「今からあそこに行ってな」
「普通じゃない面白さを味わいに行くんだな」
「ああ、それでどうだよ」
 木戸も常軌を逸していた、酒がそうさせていた。
 それでだ、こう宮部に提案したのだ。
「面白いだろ」
「そうだな」
 宮部も乗った、酔いでもう思考力が何処かにいっていたせいだ。
 それで二人は早速店の勘定を終えて日常の居酒屋から非日常のゲイバーに入った、するとそのゲイバーの中から。
「いらっしゃーーーーい」
 低い軍人の様な声がした、そしてそこにいたのは。
 顎鬚を生やしたピンクのビキニの男だった、身長は二メートル近くあり筋骨隆々の美体を見せている。髪はロングヘアだ。
 その彼がだ、右目をウィンクさせてこう二人に言ってきたのだ。
「麻里子よ」
「優子よ」
 今度は上はタキシードで下は白褌の口髭の男だ、髪はボブだ。
 その二人が来てだ、宮部と木戸に言ってきたのだ。
「お客さんはじめてね」
「サービスするわよ」
 優子は麻里子以上に低く渋みのある声で二人に言う。
「さあ、遠慮しないで」
「まずはどうしたいのかしら」
「そんなの決まってるだろ」
 酔ったままでだ、宮部は二人の美女?達に答えた。
「もう普通じゃないのをな」
「普通じゃないの?」
「そっちのコースがいいのね」
「ああ、そうだよ」
 まさにそうしたコースをだというのだ。
「それ頼むな」
「お金はあるかしら」
「どれ位かしら」
「五万だよ」
 それだけあるというのだ、そして木戸も言う。
「俺も金があるさ、七万な」
「あら、二人共お金持ちね」
「持ってるわね」
「そうだよ、給料日後だからな」
「金はあるんだよ」
 そうだというのだ、それを受けて二人の妖怪・・・・・・ではなく美女達はこう答えた。
「じゃあね、三万円コースね」
「このお店で一番凄いコースよ」
「本来は五万だけれどはじめてのお客様にはサービスするから」
「安心してね」
 お金のことはというのだ。
「だからいいわね」
「それじゃあね」
 こう話してそしてだった、そうして。
 彼等は美女達の言葉に乗ってだ、そのうえで。
 二人でその三万円コースだと答えた、すると。
 彼等は店の中、個室に案内さ
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