暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第18話 もう1人の少女
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

そして、キリトとの待ち合わせ場所である噴水広場に到着したリュウキは、噴水の周囲を囲む様に飾られている花壇に腰掛けていた。別に他にベンチ等はあるのだが……、如何せんこの場所には他のプレイヤーが多い。 攻略会議となった場所だったから、仕方ないと言えばそうだ。もうちょっと待ち合わせ場所を考えたら良かったと、少なからず後悔はしていたが、もう 時間も迫ってきているし、面倒だと言う事で、態々場所を変えるメッセージは送っていない。
 
 そして更に暫くしての事。

「よう。おはよう、リュウキ」

 後ろから声をかけられたのだ。誰かが近づいてきている事は判ったが……その声から誰か、直ぐにわかった。

「ああ。……キリトは正面からくるのを嫌うんだな?」

 リュウキは、軽く返事を返すと、そう言っていた。
 よくよくコレまでの事を思い返して見ると、初めて会った時もやや後ろから。攻略会議で会った時もそう。βテスト時代でも、基本的にキリトが声をかけるのは後ろからだったと記憶している。正面からは殆どない。

「ん? 特に気にした覚えは無いがな」

 キリト自身はそうでもないらしい。そう答えると、そのままキリトはリュウキの隣に腰を下ろした。

「それで……話とは何だ? 態々メッセージをくれたんだから何かあるんだろう?」

 リュウキはキリトにそう聞いた。実はキリトからメッセージをあの会議後、あの場所から離れた後に貰っていたのだ。多分、レイナがリュウキを連れ出さなければ 昨日の内に話は済んだだろう。

「ああ……、リュウキと色々答え合わせ……、と言うオレとしては、お前の推測を聞きたいんだ」

 キリトは腕、そして足を組むと、真剣な表情になった。

「今回のBOSS……。コボルトの王が相手だが、あの場の面子で大丈夫と思うか……?」

 表情は真剣そのもの。そのままリュウキにそう聞いていた。彼が間違いなくこの世界で一番のプレイヤーだと理解できるからだ。少し悔しいと思っていたが、この状況になった今、意地を張るべきでは無いのだから。

「……そうだな。あの場の人数だ。単純に考えて十分な戦力だろう。確か44人……だったらな。だが、勿論不安要素もある。それは死亡した時の蘇生アイテムが無い事。そして、普通のゲーム時の時との違い。……死ぬなど考えられぬ状態でのプレイと今の差。それらの悪条件がある以上は軽くは見れない。切欠があれば、状況は良くも悪くもなる」

 キリトの問いにリュウキはそう答えた。
 リュウキは基本的にいつも、真剣な表情だが、この時はいつも以上だとキリトは感じていた。

「………だから流石に、44人もいたんじゃ、死人が出ないように1人1人を全員をカバーなんて事は出きはしない。……皆のそれぞれの実力に期待するしかない」
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ