SAO編−白百合の刃−
SAO10-白の剣士
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「やぁっ!」
シリカの放ったソードスキルで、触手系のモンスターはポリゴンの欠片となり舞い散った。
「慣れてきた?」
「はい! 最初の時よりは慣れてきました」
何回か戦闘をこなしたところで、ようやくモンスターの姿に慣れてきて、悲鳴を上げたり、逃げ回ったりせずに普通に戦闘して勝利することができてきた。一時は心配したんだけど、大丈夫そうね。
シリカのレベルではこの層のモンスターを倒すのは難しいが、私のあげた武器と防具、そして、私がサポートすることでシリカでも倒せるようになった。それと同時に、普段よりも高レベルのモンスターを倒すことで経験値が格段に増加し、たちまちレベルが一つ上がっていった。
「さて……ようやく見えてきたようだね」
小さな橋を渡ると、一際高い丘が見えてきた。
「あれこそが、『思い出の丘』」
「見たとこ、分かれ道はないみたいですね?」
確かに、道は丘を巻いて頂上まで続いているから分かれ道はない。ただ登るだけだ。
「ないけど、モンスターの量が多いから気を引き締めて行こうね」
「はい!」
「よし、行くとしましょうかね!」
「わかりました!」
目標到達点が近づいてきたのか、シリカの歩みが速くなった。
彩とりどりの花が咲き乱れる登り道に踏み込むと、急にエンカウントが激しくなって、何度もモンスターと戦闘を繰り返した。何事もなく進めたらいいんだけど、無理かぁ……。
でも、それは仕方ないことだ。なら、私達は行く手を阻むモンスターを倒すだけ。モンスターの図体も大きさも増しても、今のシリカのレベルと武器があるから、連続技のワンセットで大概の敵は倒せる。あとは、シリカが戦いやすいように私はサポートすること、複数の敵が現れたら一匹を除いて撃破して、モンスターの不意打ちからシリカを守ったりして、先へ進む。
「ふぅ……終わった……」
「…………」
やっと、モンスターの襲撃戦が終わって一息つき、ふと視線をシリカに向けると目が合ってしまった。でも、すぐに視線を逸らされてしまった。
……なんか、反応薄かったし、ふと私を見たような気がしなかった。なにか考え事をしているのかな……?
わからないし、もうすぐ頂上だから気にしなくていいか。
高く繁った立木の連なりをぐるぐると歩いて行く。そして目標到達点が近づいて行き、丘の頂上へたどり着いた。
「うわぁ……!」
「到着っと……ようやく着いたね」
シリカは頂上の一面に美しい花々が咲き誇っているのを見て思わず歓声を上げていた。
「ここに……あるんですね。その、花が……」
「うん。真ん中あたりの岩があって、そのてっぺんにって……シリカ?」
言葉が終わらないうちに、シリカは走り出
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