第1部 転生者のプロローグ
第1話 カミテンには気をつけろ!
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バッタもんをつかまされたとしか思えんだろう。
なんか、碌でもないな………。
これはよくよく考えると、カミテンの中でも「転生者が新しい人生で七転八倒するのを神さま達が娯楽として楽しんでいる」パターンなんじゃないか?
というか、今の今までこの辺についてまったく考えつかなかったのも、「思考に何らかのバイアスがかかっているのがお約束」と考えれば肯ける。
ナニソレコワイ。
………うん、気づけて良かったとポジティブに考えよう。
そうなるとより安全に快適に転生人生を送るためにはどうすればいいかを考えよう。
で、人混みの多い東館から逃げ、コミケで言う西館企業ブースにあたる場所に赴いた。
一応カタログによるとこの辺りで生まれや人種の選択できる特典があるはずだが、まるで3日目の15時以降の企業ブースかのごとく閑散としている。
………もしや、重要なモノは売り切れたか?
セーフでした。
どうやら東館に最初に着く流れのせいで、そちらの派手な特典に目を奪われ、ここまで来るのがまれらしい。
で、まず『今と同じ性別で両親から容姿その他の性質を受け継ぐ』5千ポイントを購入。
うん、これを購入して愕然とした。
転生先の性別は基本ランダムなのだと。
下手するとTS(トランス・セクシャル)の可能性が5割だったんだと!
精神は男性、身体は女性とか、フィクションならともかく、自分の身には起こって欲しくない。
しかもランダムで髪の毛の色や瞳の色が決まるとか、予想通りなら悪意ある神さまによって銀髪オッドアイが大量生産される可能性が「大」だ。
ランダム要素が多すぎて酷いスタートの転生人生になりそうだと、とにかくランダム要素を排除しようとそれらしい特典を捜して西館を練り歩く。
で、転生先を確定する特典なんだが、どれもこれも高かった。
どう考えても悪意を感じる。
最初に考えたのはとにかくバトルものは避けようということだった。
そうなると現代物の学園物が一番良い。
とりわけスポーツ物が最高だ。
野球マンガの世界でサッカーをするとか、サッカーマンガの世界でバスケをするとかすれば、いちモブとして生きていけるだろう。
「To LOVEる」とかのラブコメも良いけど、実は主人公はもちろんその友人やモブですらけっこう酷い目に遭うからな。そう考えるといまいちだ。
しかし、さっきの特典を取らずに「To LOVEる」の世界に転生して、TSとかさせられ、あまつさえ、攻略ヒロインとかに加えられたら鬱過ぎるな。
まぁ、どちらにしろスポーツやラブコメ主体の作品群は転生先に指定するのは無理だ。
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