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SAO編−白百合の刃−
SAO9-妹との距離
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もいますから理解できません。昔のキリカさんのこともわかりません。ですが、あたし……キリカさんがお姉さんだったらいいなって思います」

 同情? 

「無理して慰めなくても……」
「違います! 本当にあたしはそう思っているんです。

 違った。同情ではなく、言葉を選ぼうとしないシリカの発言に私は嬉しかった。

「血が繋がっていなくても、共に過ごした時間は本物だと思うんです。だから、ちょっと食い違っても家族であることは変わらないと思います。もしも、キリカさんのことを嫌いになったとしても、また好きになるんじゃないかと思います。家族って、そういうものなんですよ。だから、キリカさんがいなくなったほうがいいなんて思っていないと思います」

 私はシリカの言葉に、過去の自分を思い返してみた。
 ……私が反抗しても、母さんも父さんも見捨てたりせず、私を見守ってくれた。そして、SAOも買ってくれたんだ。それを気づかず、私は反抗ばかりしていた。それでも母さんと父さんは私のことを娘として見てくれていた。
 だけど、親は思っていても、妹は……私を許せないんだろうな……。

「キリカさんは、妹さんと仲直りしたいんですよね?」

 でも、相手が許せなくても、私は……。

「……うん。想っている」

「仲直りしたい、謝りたい、お姉ちゃん、で……いたい!」

 本当は泣いているところなんて見せたくなかったけど、想いを発した時には我慢できずに涙を流してしまった。
 そんな私をシリカは優しく微笑んだ。

「大丈夫です、想いは伝わりますよ。それに妹さん、恨んではないと思いますし、きっと仲直りしたいと思っているんじゃないかと思うんです。だから、絶対に仲直りできますよ」

 ……心の中では、妹との溝なんて埋められないと思っていた。当然だ、私の勝手な苛立ちをぶつけてしまったんだ。そんな私のことをいつまでも許さないだろうと想っていた。
 ……本当にそうだとしても、私はお姉ちゃんでいたい。帰ったら謝ろう。今までのこと、全部謝罪して、想いをぶつけよう。そして、親に迷惑かけたから親孝行しないと。いっぱい手伝ったり、支えたりして、母さんと父さんの娘でいたい。
 後悔はたくさんした。その溝がなくなるのかは私次第になってしまうけど、もう二度と後悔するのは嫌だから、頑張ろう。
 だから……生きて帰らないと。生きて帰って、ただいまを言いたい。
 私の帰ってくる場所は、あの家族なんだ。

「一つだけ聞いていい?」
「はい、なんでしょうか?」
「……妹は、まだ私のこと……お姉ちゃんだと思っているかな?」
「はい、絶対に思っていますよ!」

 シリカに訊くのもなんだったんだけど…………うん。
 そう、だね!

「……もう、妹の名前も知らないく
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